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琉球王国時代の在りし日の姿が現代によみがえりました。沖縄戦で焼失し、わずかに残った部品や当時の姿を知る人たちの証言をもとに復元された仁王像がお披露目されました。
県立博物館・美術館・田名真之館長「今回の仁王像の復元というのは、そういう意味で、琉球文化、王国文化を考えるときに大変意義がある。何とか当時に近い形でですね、復元できたのではないかという風に思っています」
2mを超える大きさで躍動感のあるたたずまいを見せる「阿形」と「吽形」の2体の像、かつて琉球王国時代に建てられた首里の円覚寺にあった仁王像で15世紀末に製作されたとされるものです。
2体の仁王像は沖縄戦の戦火に巻き込まれて大破してしまい13の部品しか残りませんでした。今回の復元に向けては戦前の姿を知る人から話を聞いたり科学的な調査を重ねるなど6年の歳月がかかりました。
沖縄県立博物館・美術館では明治時代以降の近代化や沖縄戦で失われたモノづくりの技術を取り戻そうと2015年に模造の復元事業を始めていてこれまで65作品の復元を手掛けています。
仁王像をはじめ復元された作品は福岡県の九州国立博物館で10月19日から展示されます。