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がんじゅうへの扉です。ドライアイという目の病気はよく耳にしますが、きょうは「ドライマウス」という、その名のとおりお口の乾燥による症状です。どのような症状で、どのようなケアの仕方があるのかまとめました。

たのしいランチタイム。ですが、最近どうも食事が飲み込みにくい、ということはありませんか。飲み物がないと食べ物が飲み込めない、という人も多くなっています。もしかしたら、ドライマウスでは?

仲里先生「ドライマウスというのは口腔乾燥症という、さまざまな原因によって唾液の分泌量が低下し、お口の中が乾く疾患のひとつです」唾液は、食べ物を飲み込みやすくするだけではありません。抗菌作用や中和作用、歯の再石灰化など多くの機能がありいずれも口の健康や消化活動には欠かせないものです。ですからその唾液が少なくなり、口の乾燥が進むと虫歯が増えたり、歯周病や口臭を引き起こす原因になることもあります。

仲里先生「軽度であればまだいいんですがこれが重度になると、入れ歯を入れるだけで痛むとか、ベロが乾燥してひび割れしたり、そうするとお話がしづらくなったり食事ができない、摂食障害、そこまでひどくなる方もいらっしゃいます」

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本来ドライマウスの多くは加齢による筋肉の委縮で唾液が減少しおこるものでしたが、ストレスや食生活の変化が広い世代で症状を引き起こしています。その数は研究者によりことなりますが、300万〜数千万人とも。そういえば飲み物を持ち歩く人も増えましたね。

仲里先生「気になる人は歯医者さんで唾液量を測ることで、ドライマウスかどうかがわかります。症状によっては、唾液に含まれる酵素やヒアルロン酸などが入った洗口液、リキッドなどが処方されます。」しかし、日常生活でもっと唾液量を改善させる方法はないのでしょうか?

仲里先生「口を動かすということですね。そうすると筋肉が刺激されて唾液腺が活性化されて唾液の分泌がよくなるということです」

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唾液は、おおきく3つの唾液腺から分泌されます。唾液腺は筋肉の収縮、つまりよく噛むことで活発になりますが現代人は噛むことが少なくなっています。そこで注目したいのが、手軽に噛める、ガム!日本チューインガム協会によりますと、ガムを口に入れて出すまでの咀嚼回数は520回!手軽に一日の噛む数を増やせます。さらに最近、咀嚼の大切さに加え、口の周りの多くの筋肉を使うことで「小顔」エクササイズを提唱する美容本まで登場しています。

日本人の咀嚼回数は減少しています。その昔、50分以上・4000回以上噛んでいた食事は歴史とともに変化し、戦前よりもさらに柔らかな食べ物が多くなった現代ではわずか10分、620回です。

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仲里先生「現代は昔に比べてファストフード的な食事も多いですよね、要するにものをあまり噛まない、咀嚼がすくないということですね」

さらに最近のガムは、虫歯対策として砂糖を使用せずキシリトールなどの有効成分を配合するなど、機能性食品として進化しています。生活に上手に取り入れて、噛むことを意識してみませんか?

ドライマウスというと単に口の乾燥、唾液の減少などがいわれますが、体にとって重要な「唾液」や「咀嚼」を考え食生活を見直すきっかけにもなりそうですね。がんじゅうへの扉でした。