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県は本島南部にある鉱山開発計画について、事業者に対して開発を認める一方、沖縄戦を伝える国定公園の風景を保護する必要があるとして事業者に措置命令を出すことを明らかにしました。

この問題は、辺野古新基地建設の埋め立てに戦没者の遺骨が含まれる本島南部の土砂を使用するのは人道上許されるものではないとして遺骨収集ボランティアの具志堅隆松代表らが県に開発を行う事業者へ開発の禁止をするよう求めていました。

開発届に対する回答期限を迎えた2021年4月16日、玉城知事が会見を開き開発を認める一方、沖縄戦を伝える国定公園の風景を保護する必要があるとして事業者に対して土砂に遺骨の有無を確認することや遺骨取集に支障が出ないことなどを求める措置命令を出すことを明らかにしました。

会見のなかで玉城知事は、その土地に工業権が設定されている場合、法制度上、採掘権は認めることが前提となっていると説明した上で今回の対応について異例だと強調しました。

玉城知事は「法制度上、沖縄県として最大限取りうる行政行為として措置命令を発出するものであります。ですから沖縄県としてはこれまでに異例とも言いえる判断」と述べました。

知事の会見を間近で見ていた具志堅さんは、憤りを露わにしました。具志堅隆松さんは「遺族がなんの意思表示の機会も与えられないまま、沖縄県によって決められてしまったっていうことに、残念を通り越して憤りを感じています」と語りました。

具志堅さんは、改めて土砂の採掘中止を訴えるためハンガーストライキを実行する計画だと明かにしました。

本島南部の鉱山開発 県 認める判断