4月7日の感染者数を聞いて驚いた人も多かったのではないでしょうか。県内では新たに実質、過去最多となる155人の感染が確認され、玉城知事が強い危機感を示しました。
玉城知事「本日沖縄県内で新たに155人の新型コロナウイルス感染症の陽性者が確認されました。3月9日から30日間連続で前の週の同じ曜日を上回るなど、県内では中南部地域を中心に感染が広がっていますが、本日の155人中150人が中部南部、那覇市の各保健所管内で確認されています」
県によりますと、県内では4月7日新たに10歳未満代から90歳以上の男女あわせて155人の感染が確認されました。1日あたりの感染者数としては2020年8月9日の156人に次いで2番目となりますが、この日は那覇市松山の飲食店従業員などの集団検査の結果が含まれているため、4月7日の155人は実質過去最多となります。
玉城知事「あす、あさっての状況によっては、さらに強い対策を検討しなくてはならないのではと考えています」
玉城知事は感染拡大が急速に進んでいる状況に強い危機感を示したうえで、午後9時までとなっている営業時間のさらなる前倒しなど、さらに強い措置の検討にも言及しました。
玉城知事は、時短要請が終わる4月21日までになんとか感染拡大を食い止めるため、県民に再度協力を呼びかけました。
玉城知事「とにかく時短のお願いに限らず、あらゆる点において、県民の皆さんが取りうる努力を行っていいただき、感染防止、まん延拡大防止に一段の関心とご協力をとっていただくことが一番重要だと考えています」
県内の感染状況をまとめてお伝えします。きょうの新規感染者は155人、グラフで見てもダントツの多さとなっています。
累計は1万人を超えたばかりでしたが、これで1万194人と急激に増えています。直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は48.81人です。
カレンダーで感染状況を見ても、きょうの155人という数字は3月の1週目の合計を超えています。感染者が前の週の同じ曜日より多いのは、先月9日から30日連続となりました。
入院患者数は289人、重症が1人増えて3人、中等症は116人です。入院調整中の方が237人ときのうに比べて87人も増えています。
県の警戒レベルを見ますと、病床占有率はきのうより1.1%増えて96.3%とさらにひっ迫、療養者・新規感染者・陽性率が「感染まんえん期」と赤の項目が目立っています。
きのう火曜日の人出を見ていきますと、時短要請がされている那覇市松山と那覇空港駅でそれぞれ人が増えていました。
きょうは衝撃と言って良いような人数となってしまいましたので、私たちの意識をもう一段高める必要があるのかなと思いますよね。感染対策を徹底していきましょう。
県内では依然として新型コロナの感染が拡大していますが、感染拡大防止の期待が高まっているのがワクチンです。そのワクチンについて解説してもらいます、船越記者です。
船越記者:まず国から送られてくるワクチンについてですが、国からは、975人分のワクチンが入った箱が1セット、1箱として送られてきます。現在示されている供給のスケジュールでは、今月末には県内に63箱、およそ6万1500人分来ることになっています。
船越記者:そして国の供給スケジュールと量にあわせて、県が何箱をどこの自治体に配布するということを決めていき、今週中には、来週から接種が始まる、うるま市と宮古島市。翌週は、石垣市や南城市、伊江村など10市町村。19日の週には、那覇市や宜野湾市、伊是名村など10の市と村。最終週には、計41箱、名護市のほか小規模離島にも配布されこれですべての市町村にいきわたる見通しです。
Q:実際の接種のスケジュールについてはどうなるんでしょうか?
船越記者:早い段階での供給が決まっている自治体ではすでにスケジュールが示されている自治体もあって、宮古島市では12日に高齢者施設での接種、うるま市では15日に津堅島での接種、こちらは高齢者だけではなく、16歳以上のすべての住民が対象となります。
Q:なぜ津堅島では一斉接種になるんでしょうか?
船越記者:医療提供体制が脆弱なため、ひとたび感染者が出ると一気に広がる恐れがあることなどがあげられ、政府も人口1000人未満の自治体や離島では一斉接種をすることを市町村の判断で可能とする通知を出しています。
Q:接種までの流れはどのような流れに?
船越記者:自治体によって異なりますが、南城市を例にあげてみます。南城市では高齢者の中でも、75歳以上およそ5800人が最初の対象になります。
船越記者:南城市では24日に120人など、スケジュールが現段階では示されていて、これに向け、75歳以上の対象者に接種券がきのう発送されました。接種券を受け取ったら、14日から電話とウェブで予約が行われ、希望の日時を予約しますが、各日時には上限があるので必ず希望の日時に接種ができるわけではありません。予約ができたら、予約当日に接種券や問診票などを会場に持参し、接種という流れになります。
Q:予約当日に体調が悪かったら接種できない?
船越記者:南城市の場合は、予約当日に体調が悪い場合は接種ができずキャンセル扱いになり、その後の日程で空きがあれば予約を変更できますが、すでに空きがない可能性や予約できたとしても問診表に直近の体調を確認する欄があるので、医師によってで接種できないと判断される可能性もあるということです。
Q:高齢者の優先接種がいつ頃終わる見込み何でしょうか。
船越記者:各自治体ともできるだけ早く接種を終わらせたいとしていますが、今後国からいつどれぐらいの量が入ってくるというのが見込めないと自治体も接種に向けたスケジュールが決められないようです。
船越記者:65歳以上、およそ7万9000人が対象となっている那覇市では、4月の最終週に高齢者施設の入所者を対象に接種を行い、その後5月17日の週に高齢者の集団接種が始まる予定となっていますが、現在目途がついている供給量では賄えず、混乱を避けるためにも今後どのように接種を進めるかの調整が続くなど、対応に苦慮しているようです。