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沖縄返還の際に日米が交わした財政負担の情報開示をめぐる裁判です。外務省の元アメリカ局長の吉野文六さんが1日法廷に立ち、アメリカ側が負担するべき費用を日本側が肩代わりした密約を認める証言をしました。
この裁判は72年の沖縄返還の際、本来はアメリカ側が負担するべき土地の原状回復補償費を日本側が肩代わりしたことなどを含め、日米の秘密合意文書の開示を求めているものです。
1日に東京地裁で行われた4回目の口頭弁論には、外務省の元アメリカ局長・吉野文六さんが証言台に立ち「沖縄返還協定の文言と実際は違う」と述べ、400万ドルを日本側が負担したことを法廷で初めて認めました。
裁判の後、吉野さんは過去の裁判で密約を否定する証言をしながら、今回、一転して密約をはっきりと認めた理由について「過去の真実を追求しようという努力を続けていくことが、日本の将来のための非常に有益なことだと信じるようになった」と話しました。
「沖縄返還協定をめぐるアメリカとの交渉はすべて密約だった」と語っていて、協定を国会で通すためにはどんな手でも使う雰囲気だったと当時の状況を説明しました。