ホテル業界にとって冬は「閑散期」です。さらに今シーズンは新型コロナによる外出自粛が追い打ちをかけています。そんな苦しい状況を新しい発想で乗り越えようという動きが、いま注目されています。
キーワードは「プールでサウナ」
カヌチャリゾート 具志幸学さん「昨今の状況でだいぶ利用者数は減ってきている」「3月4月も通常はこれから少しずつ予約が入ってくるがその伸びは明らかに鈍化している」
約80万坪の広大な敷地にホテルやゴルフ場などを置く名護市のカヌチャリゾート。例年ならインバウンド客で賑わうはずでしたが今年はひっそりとした印象でコロナによる影響が続いています。しかし、その苦しい状況を乗り越えようとユニークなサービスをスタートさせました。
カヌチャリゾート 具志幸学さん「こちらがプールサイドで楽しめる「サウナ」のゾーンテント型のサウナを9つ配置している」
冬は閑散とするプールサイドを活用したテントサウナをオープン!完全貸切で3密も回避できる逆転の発想から生まれた新たなアイデアです。
カヌチャリゾート 具志幸学さん「サウナというコンテンツを持ち込むことによってその醍醐味である水風呂にプールを利用してお客さんに喜んでもらうことはできないかというところから始まった」
と、せっかくですから試してみたくなりますよね?体験するのは、この人!
中村アナウンサー「実は私中村、サウナの良さをより多くの人に伝えるサウナスパ健康アドバイザーという資格を持つほどサウナが大好きなんです。きょうはサウナー目線でこちらのサウナをチェックします」
水着に着替えて検温と消毒を終えたらまずは薪割り。そしていよいよテントの中へ!
中村アナウンサー「行ってきます~結構熱いですねしっかり」「中はこのようになってまして」「この石に水をかけて蒸気を発生させるということですやってみましょうか。テント内の温度がまた高くなりました!」
10分後。中村アナウンサー「相当汗かいてますねこれは日ごろ行き慣れたサウナよりも数倍熱いです」
最大6人で利用でき、1人で利用した場合の料金は80分6000円。5月5日までの毎週土曜日に開催されています。
そして温まった後は目の前のプールでクールダウン。
中村アナウンサー「気持ちいい~これはかなり爽快ですね」
もちろんビーチサイドのベッドも使い放題!至福のひと時です。
カヌチャリゾート 具志幸学さん「ずっとお家にこもってストレスもたまっていると思うので」「お家から飛び出してリゾートホテルでリフレッシュをしてもらいたいなと思っている」
あの手この手でコロナを乗り越えようと奮闘するカヌチャですが今月の宿泊稼働率は例年の20%にとどまっています。GoToトラベルの停止や、県の3度目の緊急事態宣言でホテル業界は追い打ちをかけられています。
県ホテル旅館生活衛生同業組合の調査によると先月の宿泊人数は5万466人と去年の同じ時期に比べておよそ83%減少し売上額もおよそ73%減りました。
先月から今月にかけてのキャンセル人数は7万1700人あまりで被害額は5億1千万円を超えています。そこで、沖縄観光コンベンションビューローが打ち出したのが「同居家族でステイホテル」。
沖縄観光コンベンションビューロー 下地貴子 受入事業部長「県外からの観光客がお越しになるのが期待できないなかで観光需要を促進するためには県民のみなさまの協力が必要だと考えました」
沖縄観光コンベンションビューロー 下地貴子 受入事業部長「今月10日から県内在住者を対象に始まったもので一緒に住む家族での利用に限って感染防止対策が取られた宿泊施設での滞在費を1泊あたり1人5,000円、補助します」(2連泊まで可能)「同居家族、というのがポイントです」「一緒に生活しているみなさんが場所を自宅からホテルに移して気持ちもリフレッシュしていただけるのではないかと思っています」
例えば、カヌチャリゾートで1泊1人あたり2万円の商品の場合、2人で宿泊すると合計4万円ですが、「ステイホテル」の期間中でれば、合計3万円。実質1人、1万5000円で宿泊できるのです。浮いた費用で、サウナを楽しむこともできそうですね。
沖縄観光コンベンションビューロー 下地貴子 受入事業部長「県民一人ひとりに感染防止対策をしっかりとっていただいて」「早ければ来月3月には彩発見の第3弾のスタート」「そしてGoToトラベルの再開を早めい行っていただきたい思っています。そいったことが実施できることが沖縄観光が元気に再開できるものと思っています」
コロナ禍で求められる支援のあり方。そして、この状況だかそこそ生まれた新たなサービス。ホテル業界の挑戦は今後も続きそうです。
カヌチャではワーケーションも。さまざまなホテルの利用の仕方を提案しています。「同居家族でステイホテル」は1人5000円の補助。子どもも同額補助。3月1日までのチェックアウトまで有効。くわしくは沖縄観光コンベンションビューローのウェブサイトをご確認ください。 「同居家族でステイホテル」https://www.ocvb.or.jp/topics/3587