新型コロナによって今年は生活が様変わりしました。「スポーツ用品」の売れ筋にも例年とは違う変化が見られました。なかでも“ある”スポーツの人気が再燃しているようです。
豊見城市の大型スポーツ用品店。この店で、例年の今頃とは少し様相の異なる売り場がありました。
スポーツデポ豊崎店・小松信也店長「ランニング用品でございます」
人気のシューズがならぶ売り場、客足は少なく静かです。その要因は…
小松店長「各種マラソン大会が中止になったことが影響して、それに伴ってこういったランニングシューズの需要が落ちてきている」
NAHAマラソンなどの大会中止に伴い、マラソン用のシューズ、ウェア、さらには栄養補給用のサプリメントなどの関連用品も需要が大幅に落ち込みました。
“コロナでジョギングする人が増えるのでは”と期待したそうですが、ウチナーンチュの反応は薄かったようです。
小松店長「もう少し外で体を動かすということに対して需要を見込んだんですが、やはり私ども期待するほどの需要はなかった」
反対に、コロナ禍で最も売れたのは、巣ごもり需要に応えたフィットネス用品!
小松店長「かなり、当店でも商品は用意していたんですけども、お問い合わせやご来店、お買い求めされる方も非常に多かったので、本当に商品の供給が追い付かないくらい、ほとんどの商品が欠品してしまう状況でした。特にヨガマットとともに売れたのがダンベルの用品でございます。これで筋力トレーニングを自宅でやろうという方が多かったのか、非常に好評いただけました」
室内で運動する「おうちフィットネス」。ヨガマットとダンベルは性別・年齢問わず幅広い世代に人気で、緊急事態宣言の発令された今年4月以降、継続して売れ続けています。
「屋外ではなく自宅で」という傾向が強いのは、全国アンケートの調査結果と同じです。しかし今回、全国展開のこの店で、沖縄独自の結果となったスポーツがあったのです。
小松店長「今回コロナ禍の状況で、予想外に反響をいただいたのが、こちらです」
テニスラケットのガットの張替えです。この店では、コロナのため休業中だったテニスコートが再開した9月頃から依頼が増えはじめました。
小松店長「もともとやられていた方ももちろんいらっしゃるんですが、過去にテニスをやってらして、しばらくやっていなかった方がご自宅からテニスラケットをお持ちいただいて、張り替えていらっしゃるという方もいらっしゃいます。私どもとしてはテニスブームが再燃してもらえれば、非常にありがたいと思っていますし、昨今の大坂なおみ選手の活躍も影響して、さらに盛り上がればいいなとは思っています」
糸満市のテニススクールでも、コロナ禍の中で運動不足を解消したい女性、再びテニス始めようという中高年など、会員数がじわじわと増えてきているといいます。
テニスラウンジ糸満・木下剛志ヘッドコーチ「比較的、対人といっても、相手とダブルスをするにしてもパートナーと距離は空いていますから、距離は比較的、コロナウイルスにおいては安全なスポーツだと思います。これを機にもし運動したいという方がいるのであれば、テニスの楽しさ、素晴らしさを伝えていきたいと思います」
相手との距離と保ちながらプレーできるテニス。密にならない安心感、そして、だれかと一緒に楽しめるという点も人気再燃の背景にあるようです。
スポーツデポ豊崎店・小松信也店長「なんとか、ソーシャルディスタンスを保ちながら、その中で密にならないように体を動かして、運動しようというところは感じ取れます」