来年、沖縄で開催される全国高校総体「美ら島総体」で活躍が期待される主役達を紹介しています。きょうは、男子ハンドボール・興南高校です
高校ハンドボール界の名門、興南高校。今年のインターハイでは3年ぶり4度目の優勝。
さらに、3年生が抜け、新チームで挑んだ先日の新人大会でも、圧倒的な存在感でオフェンス、ディフェンスともに、追いすがる那覇西を凌駕し、3年連続23度目の栄冠を手にした。
その王者興南だが、自分たちチームの出来に対し、余裕を感じている雰囲気はまったくなかった。
黒島監督「レベルの底上げをやっていかないと、全国、九州に行った場合には非常に厳しいよ。いいか?」
黒島宣昭監督は、今年のチームは180センチを超える選手が多くそろい去年より上背はあるもの、スピードと選手の層の厚さはまだまだだと、気を抜かない。
その黒島監督が、新チームのカギを握るポジションと考えているのが「フローター」だ。
「フローター」とは、攻撃の要になる右45℃、左45℃。そしてセンターのポジションのこと。
そのフローターでセンターを任されているのがキャプテン、玉城慶也。
今年のU-17全日本代表選手に選ばれ、カットインの上手さと視野の広さは、ゲームを組み立てるセンターとしての魅力を十分に備えている。
続いて、左45℃、サウスポーの山田隆平。荒削りな面も多いが、磨けば突破力のある大きな戦力に。
そして最も注目すべき存在は、並み居るメンバーの中で、1年生ながらレギュラーに食い込んだ右45℃。身長183センチの東江雄斗だ。
東江は、去年のJOC中学選抜で、U-16の全日本代表として優勝に大きく貢献した選手。
東江の並外れた運動能力の一端は、遠投の場面でも現れた。およそ40メートルはなれたキャッチボール。硬式野球ボールの重さの約3倍はあるハンドボールをノーステップで軽々と放る東江。
東江選手「来年のインターハイの前に、まず春の選抜選手権があるので、そこに照準をあわせ、最終的には夏の沖縄総体で頂点をとりたいと思います」
王者興南が、来年の頂点をめざし、今、山を登りはじめた。
黒島宣昭監督「(来年のインターハイは)地元で開催されるので、まずは県予選を突破して優勝目指して頑張っていきたいと思います」
玉城慶也主将「新人戦で優勝したからといって天狗になるのではなく、チャレンジャーとして一戦一戦、戦っていったら良いと思います」