長引く新型コロナの影響で窮屈な生活が続き、不安やストレスから心身のバランスを崩してしまう人が増えているようです。心までむしばむ新型コロナ、どのように私たちは向き合えばいいのでしょうか?
街録Q新型コロナの影響で、ストレスを感じる事はありますか?女性「出かけるのが怖いですね。自分がうつって家族にうつしてしまうんじゃないか心配がありまして」Qずっと家にいると気分がふさぎ込んだりしませんか?「します」ご夫婦「みんなで集まるのが減りましたから」「慣れてきましたけど、最初は不安でしたね」
「新型コロナの感染拡大や終わりの見えない自粛生活、私たちの心に大きな負荷をかけています」外出自粛で家族にすら会えない日々。収束が見通せない中、社会に不安が広がっています。
「はい、こころの電話です」「(相談に乗っているやりとり)医療機関で働いているんですね」沖縄県立総合精神保健福祉センターが運営する「こころの電話」相談。「コロナうつ」とも呼ばれる不安やいら立ちなど心の相談が多く寄せられています。
沖縄県立総合精神保健福祉センター宮川治所長「コロナ専門の相談を受け付け始めてから9月は20件くらい増えていますし、今後増えると思います」「ほっと一息ついた頃にいろんな症状が出てくることが東日本大震災や阪神大震災でも2年、3年遅れて心の不調のピークがくるとわかっていますので末永く対応ができるように(電話回線を)増やしました」
またセンターでは、先月からクラスターが発生した医療機関や施設に向けて専門的な心のケアを行う体制を整備しました。これまでクラスターが起きた病院や福祉施設6か所でメンタルヘルスチェックや個別面談なども実施しています。
沖縄県立総合精神保健福祉センター宮川治所長「『看護師が疲弊して仕事を辞める』『心理的なサポートがいる』という話がありまして「勤務時間も増えて濃厚接触者のスタッフが自宅待機になりスタッフ自体が減っていて過重な労働をしている。かなり疲れていた」
コロナに感染した患者の症状が重症化したり、死亡することもあるため現場で働く人たちの心理的負担がとても大きいといいます。今後私たちは心の健康を保つためにもどのようなことを心掛けたほうがいいのでしょうか?
沖縄県立総合精神保健福祉センター宮川治所長「(ストレスを感じるのは)当たり前のことです」「(人との)繋がりを大事にして頂きたいのと情報量をある程度、これぐらい決める。快食・快眠に気を付けたらそんなに大きく心配することではない」
自殺を防ぐため、心の悩みの相談に応じる「沖縄いのちの電話」誰かとつながることで自殺を思いとどまる人がいるかもしれない。最後の砦となっています。しかし、この「いのちの電話」がコロナの影響を受け、大きな課題に直面しています。
沖縄いのちの電話 渡久山事務局長「自粛したいとか不安を訴える相談員もいたので十数名はお休みしている方はいらっしゃいます」「沖縄の場合は相談自体を中止するという事は幸いなことにしなくても良かったが、やはりボランティアで来てくれる 相談員を守らないといけない」
相談員どうしの感染を防ぐため通常の2人体制から1人に減らしました。このため、現在電話がつながりにくくなっていると言います。また新たな相談員を育成する講座も感染防止のため開催できなくなっています。
沖縄いのちの電話 渡久山事務局長「危険は避ける。思い切って今年は(養成講座を)辞めました。ですから来年度相談員がどれくらい活動ができるのかちょっと心配なところではありますね」
沖縄いのちの電話によりますとことし5月から9月の間に寄せられた新型コロナ関連の相談は403件。その中で「死にたい」と訴えるケースは63件全体の15%ほどを占めています。
沖縄いのちの電話 渡久山事務局長「大変な時期を乗り越えた後、落ち着いて余裕ができた頃に自死、自殺が増える傾向がある。油断はできない。むしろ今からよく気を配って周りを見て頂きたい」「私たちのキャッチフレーズにもなっていますけど一人で悩まないで頂きたい」「電話をぜひかけて頂いて、つらい思いを聞いてもらいそうやって人との繋がり、気持ちの繋がりを感じて頂きたい」
悩みや不安を抱えている方は相談受け付けています。
「沖縄いのちの電話」年中無休 午前10時~午後11時まで098-888-4343
「こころの電話」県立総合精神保健福祉センター098-888-1450 午前9時~11時半 午後1時~4時半*火曜日、祝祭日は除く