県高校野球秋季大会、準決勝は与勝対沖縄尚学、具志川商業対興南と県立対強豪私立という構図になりました。来年春のセンバツへとつながる九州大会出場をかけ熱戦が展開されました。
去年の覇者”沖縄尚学”初のベスト4入りを果たした”与勝”2年ぶりの九州大会を目指す”興南”打ち勝つ野球で勢いに乗る”具志川商業”
2校に与えられる九州大会への出場権をかけて準決勝での勝利を目指す!
準決勝の第1試合、沖縄尚学に挑む与勝をけん引するのは、投打で活躍する又吉和輝。スタンドで見守る兄・友保(ともや)さんは、3カ月前までともに切磋琢磨したチームの元キャプテンです。
又吉和輝選手の兄友保さん「初のベスト4というのが自分たちにとっては分からないくらい上の目標だったので。このまま(自分たちは)強いという自信を持ってプレーに挑んでほしい」
兄が見つめる前で、2回ウラ与勝は4番・又吉和輝がチーム初ヒット。得点こそなりませんでしたが、その後も与勝は強豪・沖縄尚学に食らいつきます。しかし5回でした。
沖尚3番・知念の3塁打で先制を許すと、ここから沖尚打線が火を噴きます。
この回、打者14人の猛攻で10得点。与勝は強豪を前に九州行きはなりませんでしたが、チームに新たな歴史を刻みました。
与勝 又吉和輝選手「勢いにのまれた感じなので。しっかり冬みんなでチームを作り直して(来年)春にはベスト4より上に行きたい」
準決勝第2試合で興南に挑むのは、こちらもチーム初のベスト4入りを果たした具志川商業。2番・新川、3番・大城の連続ヒットで1回からチャンスを作ると、相手のミスを誘い、3点を先制!名門を相手に序盤から主導権を握ります。
投げては先発マウンドを任されたキャプテン・粟國陸斗(あぐに・りくと)が、仲間の守備にも助けられ、5回1失点の好投。
しかし7回、2番手の新川俊介が連打で同点のピンチを迎えます。捕らえられた当たりも新川のグラブと足に当たり、打球はファースト方向へ!試合の流れを味方につけます。
ところが勝利目前の9回、具商は興南の粘りにあいます。2ベースなどで一打同点のピンチを迎えると。これで1点差。なおも2アウト・ランナー3塁。手に汗握る大接戦を制した具志川商業が初の九州大会出場です。
迎えた昨日の決勝戦。沖尚と具志川商業の試合は、九州大会に進む県1位と2位を決める一戦。1位で進めば初戦で他県の1位とあたることはありません。よりセンバツ出場に向け有利になります。
初回からチャンスを作った沖尚。セカンドゴロと思われた打球がイレギュラー。これが先制のタイムリーヒットになりました。さらにチャンスを広げ打席には5番後間翔瑚(こしま しょうご)はじき返した当たりはセンターへ。沖尚はこの回、2点を奪います。
その沖尚のマウンドには前日準決勝も好投を見せた後間。連投となりましたが、緩急、そしてコントロールも良いピッチングを見せます。比嘉公也監督に100点と言わしめた後間が自身初の完投で、完封勝利。沖尚は2年連続で秋の大会を制しました。
沖縄尚学 後間選手「今年はしっかり執念というものを持って(九州大会で)2回以上勝てるように頑張っていきたい」
2回以上勝ってのベスト4が来年春のセンバツ甲子園出場の目安となるをかけた九州大会は今月31日から長崎県で行われます。
沖尚は去年秋の九州大会では2回戦で敗れベスト4入りはなりませんでした。その沖尚と具志川商業が2015年の糸満以来となるセンバツ出場を目指します。