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「経済的な合理性が認められない」と司法が2度にわたり判断した泡瀬干潟の埋め立て事業。上告期限が29日に迫る中、23日に県や沖縄市に対して推進派、反対派の双方が要請しました。

23日午後、自然保護団体のメンバーが東門沖縄市長を訪ね、上告を断念するよう要請しました。沖縄・生物多様性市民ネットワークの伊波義安共同代表は「新政権になって無駄な公共事業をやめようという流れになっている。ぜひ司法の判断にしたがって上告を断念してもらいたい」と訴えました。

これを受けて東門市長は「市民の声、あるいは反対派、推進派のそれぞれの思いがあるということを理解している。『いつまでにどうします』ということは今、申し上げられない」と述べた上で、29日の上告期限までに市としての結論を出したいと述べました。

一方、事業の推進を求める4つの団体が県に要請。「今回の判決に対してただちに上告してほしい」と安里副知事に訴えました。

要請を終えて、美ら島を創る市民の会の西田健次郎会長は記者の質問に「夢をかけて30年近く、地域は歴代市長、議会、保革関係なしに取り組んできた事業。これがこういう形で中断されるのは容認できない」と述べました。

今のところ、明確な姿勢を示していない県と沖縄市ですが、県は控訴審判決の翌日の16日に業者4社に工事の中断を指示し、現在、県発注の工事が止まっていることを明らかにしています。