※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

版画家、儀間比呂志さんが沖縄戦を描いた「戦がやってきた」の原画展が、浦添市美術館で開催されています。

手首をひもで縛られ、銃剣を突き付けられる人、そのそばには血を流し、横たわる人の姿も。そしてこちらは戦闘機が飛び交う中、男性を抱えながら逃げる2人の少女。

力強いタッチが独特の作品は、沖縄を代表する版画家・儀間比呂志さんが手がけたものです。浦添市美術館では毎年慰霊の日に合わせて、儀間さんの沖縄戦版画集「戦がやってきた」の原画など25作品を、中山良彦さんの文章とともに紹介しています。

来場者は「儀間さんの版画の描写が時空を超えて、戦争しているという瞬間に吸い寄せられているように、また説明も読ませてもらって、戦争の悲惨さというのをすごく感じました。赤ちゃんが殺されていく瞬間の絵は胸が痛かったです」と話していました。

来場者は「リアルさがあって、この絵を見ることで、その時の状況だったりとか、様子がとても感じることができました」と話していました。

浦添市美術館の学芸員の幸喜明子さんは「版画だったり、絵とか物を見るというのは、一人ひとりの受け手にゆだねられるものでありますので、これを見たからといって、必ずみんな怖いと思ったりではなくて、自由にその人その人で沖縄戦について考える時間が持てたらいいなと思います」と話していました。

「戦がやってきた」の原画展は、28日まで浦添市美術館で開催されています。