※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
News Photo

来年7月に県内で開催される「美ら島沖縄総体2010」で注目される選手を紹介している「活躍予感の主役達」。今週はボート競技のひとつ、シングルスカルで期待を集める選手を紹介します。

9月に開催された塩屋湾レガッタ兼県民体育大会。高校男女から一般までの選手が出場した大会に来年の美ら島総体の主役達がいました。

辺土名高校2年、菅原亮くん。高校で6人いるボート部員のうち、唯一の男子部員です。

沖縄県ボート協会・大城隼人指導強化委員長「辺土名高校の男子部員は男子一人なんですが、一人で九州を見据えて、全国を見据えて。常にそういった想定をしながら練習をしています」

菅原くんはボート競技の中では唯一の個人種目「シングルスカル」で活躍しています。

ボートの幅はわずかに30センチ、長さは8メートルもあり、重量は約14キロ。波間でバランスを取るだけでも難しいこのボートをいかに真っ直ぐ、早く漕げるかが勝負です。

菅原佑亮くん「一人で漕ぐ分、精神力とか鍛えられるので、そういうところが魅力だと思います」

華奢な体つきの菅原くんですが、今年7月の九州大会では全国で5本の指に入ると言われる選手を破り、県勢として6年ぶりに4位入賞を果たし、今年の新潟国体にも県代表として出場するなど実力は十分。

そんな菅原くんの成長の陰に二人のライバルがいました。それが同じ2年生で美里高校の安間亘くんとコザ高校の安里勇哉くんです。

美里高校・安間くん「いきなり伸びたので、警戒しているけど良いライバルです」

コザ高校・安里くん「自分のレベルアップにつながる良いライバルです」

そんな3人がこの日、直接対決。レース中盤、強い風と波の影響がじわりじわりと体力を奪いますが、真ん中の菅原くんがややリードします。

1000メートル競技ながら、感覚的には陸上の短距離走と同じように、力を一気に出し切るシングルスカル。終盤は残った体力を出し切り、菅原くんのリードが広がります。

結果、菅原くんが自身の記録を塗り替える3分51秒20で優勝しました。

菅原くん「正確な漕ぎや一番進む漕ぎ方を研究して、あとは体力的にも限界まで伸ばせるように頑張っていきたい」

来年の総体の舞台は地元・塩屋湾。全国のほかの会場とは違い、波も高く、難しいコンディションでの大会になることも予想されていますが、逆に菅原くんにとっては地の利を活かせるという利点もあります。

菅原くん「沖縄の大会では負けられないなというプレッシャーはあります。最高の漕ぎができて、それで満足出来たらそれで良いと思います」

「思い伝わる漕ぎをしたい」