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新型コロナが経済に与える影響はどうなっているのでしょうか。日銀那覇支店は6月5日、県内の景気は「厳しい状況が続いている」と発表しました。
日銀那覇支店が発表した今月の金融経済概況によりますと、個人消費では4月のコンビニエンスストアの売り上げが前の年と比べてマイナス10%と、2010年5月以来のマイナスに。また観光では主要ホテルの稼働率が9.4%と記録が残る2000年1月以降、最低となりました。
桑原康二支店長は「あくまでウイルス第一波のもとでは経済活動は下げ止まりつつある」としながらも、「観光業が主力の沖縄は全国でもかじ取りが難しく今後の回復度合いは緩やかと考えられる」と指摘しました。
一方で、5日帝国データバンクが発表した5月の県内企業の倒産件数は0件だったことが分かりました。倒産件数が0件となったのは、2019年12月以来となっています。
新型コロナの影響を懸念する中での結果でしたが、その要因について、新型コロナ対策支援として金融公庫や県信用保証協会のセーフネット資金のほか、民間金融機関による実質無利子、無担保融資などで倒産が抑えられている状況だと分析しています。
しかし、全国的な傾向として、裁判所や弁護士の業務縮小などで法的手続きが滞っていることをあげ、今後、それらが正常化すれば倒産件数が増加する可能性もあると指摘しています。
さらに、集計対象とならない負債1000万円未満の倒産や、個人の破産は見られるとし、水面下では厳しい状況が続いており、今後、長期的な視点で動向を注視する必要があるとしています。