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政府の緊急事態宣言が解除され、日常を取り戻しつつある県内。いつもの賑わいを願って、国際通りのシンボルに思いを寄せる女性がいます。マスクに込めた思いを取材しました。

緊急事態宣言が解除されても、ほとんどの店がシャッターを閉じ、閑散としている国際通り。これまで多くの観光客を迎えてきた国際通りのシンボルのこちらシーサーも感染予防に努めていることを知っていますか?

シーサーのマスクを制作したのは、沖縄の染め織物でかりゆしウェアなどを製造・販売する石川真理さんです。新型コロナの影響で、売り上げは激減。3月に客からの要望でマスクの制作を始め、先月27日にシーサーにも取り付けました。

石川真理さん「(沖縄の人たちが)咳エチケットを守っていて、県外から来た人にもちゃんと対応ができますよということをアピールすることが、今後の生き残りの道だと思う。シーサーもマスクをつけて咳エチケット注意喚起しているから、県外の方々は安心して遊びに来て下さいねという意味があると思う。」

かつては母・光子さんもデザイナーとして働いていた国際通り。次第に人が消えていく生まれ育った街への強い思いがありました。

石川真理さん「沖縄の商いの象徴は国際通りだと思っている。国際通りがにぎやかになって華やかであれば、みんなももうちょっと頑張ろうかなと。みんなで苦しいのを見せるのではなくて、楽しくておおらかで沖縄の人って素晴らしいねという、うちなんちゅのハートに来るような形で、みなさんと一緒に頑張れれば素敵だなと思う。」

この日はシーサー用のマスクを制作。シーサーの鼻も覆える幅34センチの特注です。沖縄らしい紅型模様のシーサーマスク。街の反応も上々です。

街の人「みんながこれを見るとマスクしなきゃって思うはずだから、やっている方がいいんじゃない?」

石川さんの姪・石川摩耶さん「沖縄が衛生的であることが、おばさんと一緒にみんなに発表することができて良かったなと思っている。」

石川真理さん「沖縄の人たちの守り神でもあるので、シーサーにマスクをつけて、みんなで今のしんどい時期を乗り越えようよと前向きに伝えられたら、国際通りのシーサーの意義が一番あるのかなと感じている。」

街に再び賑わいが戻ることを願って。マスク姿のシーサーも待ちわびています。