多くの人に衝撃と悲しみを与えた首里城の火災からきょうで3カ月です。復旧復興に向けては多くの課題も残されていますが少しずつ復興への道筋が見え始めてきています。
去年10月31日。多くの人に喪失感を与えた首里城の火災。火災について捜査を進めていた警察はおととい、出火原因の特定に至らなかったことや事件性がないことなどを発表しました。
知事「管理者としての責任は認識しておりますのでその認識を持って第三者委員会においての議論と今後の再発防止にしっかり取り組んでいく」「首里城の復旧復興に向けては政府と一体となってそれぞれの取り組みべきポイントを整理をしながら、県としても県ができることは主体的に取り組んでいきたいと思います」
きょう、玉城知事はこのように述べ、再発防止と復旧復興に取り組む決意を改めて示しました。
あの日から3カ月・・・。
「首里城火災から3カ月がたちました。これまで多くの支援の広がり を見せていますが、ここ首里城でも徐々にですが観光客が増えているように見られます」
きょう首里城には、修学旅行の生徒や観光客などが訪れ焼け落ちた首里城の姿を見つめていました。
観光客男性「びっくりですね、本当にびっくり。もう言葉が出ません」
神戸からの観光客「ちょっと悲しかったもので、また再建するのを楽しみに」
沖縄の人「前には見たことあるが、焼けてから初めて来るからびっくりしてます」「みんなの力で早く復興してほしい。沖縄のシンボルですから」
火災が起きる前の去年10月にはおよそ23万4000人が訪れていた首里城。火災直後は首里城への立ち入りが制限され、観光客も激減していましたが、去年12月12日に一部のエリアが開放されると徐々に入園者数も増えていきます。
1月はおとといまでに、およそ17万8000人が訪れました。しかし、それでも23万7000人が訪れた去年の同じ期間に比べると75%ほどの数です。首里城公園を管理する美ら島財団によると早ければ来月からがれきの撤去をはじめ安全性を確認したうえで、ゴールデンウイークには正殿周辺の制限区域を一般公開する予定です。
入園者の減少によって影響が出ているという公園内の売店の従業員も期待を寄せます。
服屋さん「夏が一番暇なんですけど、夏場も少しでもお客さん来てくれるとうれしい」
アイス屋さん「お客さんも心配して来てくださる方もいるので、見るところなども増えてお客さんが増えるような計画を立ててくれるのはとてもうれしい」
それぞれの願いが託された首里城。まだまだ課題も多く残っていますが復興への道のりを歩き始めています。