全国的に「動物殺処分ゼロ」への取り組みが自治体や団体で始まっていますが沖縄における現状はどうなっているのか?様々な人と動物とのつながりで殺処分ゼロへ取り組む親子を取材しました。
シンガーソングライター なゆたさん。
なゆたさん「私とお母さんと保護犬のシェルターをしています。殺処分対象のワンちゃんを保健所から引き出して新しい家族につなげる活動です。保健所にいるときってすごい怖がっていたり逆に出してほしいから元気にワァーって炸裂してたり、いろんなワンちゃんがいる。」「そのワンちゃん一頭一頭に心をかけて、愛をかけるとほんとうに性格がどんどん変わっていって。心を込めるだけでその命が咲いていくのを毎回毎回、私は目の前で見てきました。」
沖縄ハッピーテイルズ 沖縄市 なゆたさん「ブライトは1週間半、ハナは一番長くて半年以上いますね。ホープくんは5日目、みんな一カ月とか一カ月未満です。ここに来て出るか!」「わんわんわん!警戒して吠えているわけではなくて注目されたくて吠えている。ねぇ!」
沖縄市に拠点を置く「沖縄ハッピーテイルズ」県内の犬の殺処分をゼロにしたいと 母、しえさんが去年設立。なゆたさんも保護犬の管理だけではなく、新しい家族の元へ届けてあげて犬たちをハッピーにしたいとSNSを使い、里親探しを積極的に行っています。
なゆたさん「SNSにはすごい力を入れていて若者は。毎日更新するのが大事だなと思った。」「保護犬ってどこかでちょっと怖いとか、危険とか、なついてくれないと思っている人がいる。全然そうじゃなくて、わたしもハッピーテイルズをやって確信した。」「それをどうやってみんなに伝えたらいいかって思ったらSNSで毎日アップすることで愛護活動が特別ではなくて、毎日の一コマ。当たり前になってほしい」
年々減ってきている県内の動物の殺処分数。特に犬は2008年度の収容数は5625頭で、そのうち殺処分された犬は4848頭でしたが、2018年度の速報値で収容数は1458頭で、そのうち殺処分は150頭まで減少しています。さらに動物愛護管理センターに隣接するハブ研究室跡地を犬や猫の譲渡活動拠点施設として整備する方針を固めていて、今年7月から仮供用として譲渡の可能性がある犬や猫の収容期間を延ばし、殺処分数の減少を目指しています。
沖縄県動物愛護管理センター 宮平誠人 副所長「わたしが飼い主ですという所有者明示をキチンとする。マイクロチップを入れるなり鑑札と注射済票を付けるなり、猫なら迷子札を付けるなり、自分のところに帰ってくるようにすることも飼い主の責任だと思いますので。」
ハッピーテイルズ代表のしえさんは「収容される数自体が減らなければ殺処分される犬や猫はいなくならない」と強調。
この日ハッピーテイルズでは4頭の犬を引き取りました。
沖縄ハッピーテイルズ代表 平野しえさん「まだ6ヶ月、成犬にもなっていない。(Qどんな思いで引き取られているのですか?)助けられる子しか助けられないので、全員は助けられない現実的に。だから私は助けられる数を数えています。見捨てないといけない数は数えないようにしている」「もう二度と手放さない家族にしかつながないから」
そしてボランティアの方たちと共に走る動物愛護マシン「ハッピーテイルズ号」も間もなく完成。
なゆたさん「ハッピーテイルズ号の形はできたけど、今からみんなで作り上げていく。沖縄の現状を知ってもらって、みんなで変えていけると思っている。ワクワクしている」
一頭の犬を救うことから始まった平野さん親子の活動は、多くの人たちの協力で目標に向かって動き出しています。ハッピーテイルズ号は先週完成して県の動物愛護のつどいなどでデビューの予定です。小学校やイベント会場を訪問して保護犬とのふれあいや命の授業を行いたいという事です。。