首里城の火災は、本当にショッキングな出来事でしたが、県内では、様々な支援の動きが広がっています。この週末の動きをまとめました。
首里城の焼失後、初めて迎えた週末。首里城を失った喪失感に包まれる中、すでに支援の輪が各地で広がりを見せています。
きのう行われた意見交換会。首里城の復興を支援しようと、首里出身の高良朝壮(ともあき)さんを中心に立ち上げられた支援会が主催したものです。
実はこの高良さん、今年の国王に選出され、首里城で行われる予定だった首里城祭などに出演する予定でした。
高良さん「(火災)前日までリハーサルで午後9時まで(首里城に)いたが、それから数時間後こういう形になってぼう然とした時ではあったが、なにかいてもたってもいられなくて。」
この日の意見交換会では、参加したおよそ50人から、今後の首里城復興への支援に向け様々な意見が出ました。
高良さん「皆さん考えていることはひとつで、首里城の復興に願いをひとつにしているはずなのでなんとか(意見を)まとめて前に進めたらなと思っています。」
支援会は今後、定期的に集会を開き、今後の支援のあり方などを検討していく予定です。
久場川町旗頭のみなさん「首里城絶対再建するぞー!!」
首里城の近く、首里久場川町ではきのう青年会による旗頭が披露されました。
会長・川畑真周さん「首里城が燃えてしまって、みんな悲しい気持ちでで自粛というムードではあったが、なにもしないでそのままにしておくことができなくて。」
勇壮な旗頭に観客も勇気づけられている様子でした。
観客「ちょっと寂しい気持ちもあったんですが、こうやって地域ぐるみでまたみんなで盛り上げようという新しい気持ちができたのはいいことだと思いますね。」
きのう行われた壼屋やちむん祭りでも、首里平良町自治会による力強い旗頭が披露されました。
観客の女性「県民のみんなが悲しい気持ちなのでこういうのはとても励みになると思います。」
観客の男性「壼屋祭りは、3日前の首里城のことを思えば県民の癒しになると思います。同時に、この祭りが首里城復興の第一歩になってほしい。」
また、西と東に分かれ綱ひきも行われ、やちむん通りは参加者の笑顔が溢れていました。
一方、パレット久茂地前では有志で集まった若者たちによるチャリティーイベントが開かれました。
主催者・平岡あみさん「みんなでいろいろどんなことができるだろうと案を出し合った中での一つとして、チャリティーコンサートを開催しました。琉球芸能も首里城から生まれたものですので、みなさんいろいろな思いがあると思います。」
首里城復興へ、できることをしようと若者たちも動き出しています。
さらに、行政の呼びかけに対しても多くの人が善意を寄せています。那覇市は国内最大級のふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を活用して、「首里城再建支援プロジェクト」と銘打って、火災が起きた翌日の1日午後2時半から寄付を募り始めました。
全国から集められた善意は、きのう午後6時すぎに目標額の1億円を突破しました。サイトを運営する会社は。
株式会社トラストバンク・広報部・田中絵里香さん「まさか2日という短い期間で達成できたのは本当に驚きました。日本全国の方の(興味関心と言いますか)共感を得た
プロジェクトだったのかなというふうには感じております。」
きょう午後5時の時点で、1万人以上の支援者がいて、寄付の総額は目標額の2倍の2億円を超えています。サイト上には復興を願う応援メッセージも多数寄せられています。
株式会社トラストバンク・広報部・田中絵里香さん「沖縄県外の方からの寄付っていうのが多いかなって思います。修学旅行で行きましたとかですね、旅行で何回も行っていますというようなメッセージも見受けられました。」
こうした状況に那覇市の城間市長は。
城間那覇市長「3日で(1億円を)突破したということで、これは本当に皆様方の再建を願う熱い思いが結集したものだと思っております。」
首里城への寄付の期間は来年3月末までです。