沼尻キャスター「先ほどもお伝えしましたが、ここからは知事会食問題について沖縄タイムスの福元記者に詳しく伝えていただきます。福元さん、野党からの追及が続いていますね」
沖縄タイムス・福元記者「問題の発端は先週の県議会で、自民県連の島袋大議員が出した一枚の写真でした。知事そして、県職員3人と、県の事業を受託した業者2人が写っています」
沼尻キャスター「その事業というのが玉城知事の政策の目玉とされる「万国津梁会議」なんですね?」
沖縄タイムス・福元記者「はい。写真に写っていた人物をAさん、Bさんとすると、Aさんは山形の団体の代表で、翌日に契約があるので沖縄を訪れていました。BさんはAさんの団体の沖縄事務所長で、実は玉城知事の選挙運動や政治活動を支援してきた人物です」
沼尻キャスター「自民党はどこが問題だと言っているのですか」
沖縄タイムス・福元記者「県職員と契約関係にある業者の会食やゴルフは、癒着につながるということで、県職員倫理規定で禁止されているんですね。野党は、癒着そのものだと指摘しています」
沼尻キャスター「専門家に話を聞きました」
江上名誉教授「癒着があったかどうかという事実は別として、疑惑が生じるというのは当然でしょうね。倫理規定そのものが、甘いんじゃないかと思う。やっぱり、私的であったとしても契約する業者との飲食というのは、避けるべきだと思います。そういう厳粛な姿勢が欠けているんじゃないかと思う」
沼尻キャスター「厳しい見方をしていますね」
沖縄タイムス・福元記者「知事は襟を正すと釈明し、県は問題はないとの認識で、いったん収束しかけました。ところが、先週金曜日になって、会食に同席していた県職員のCさんは、別の県の事業「全国トークキャラバン」を担当していること。そして、AさんとBさんはともにトークキャラバンを受託した業者の理事も務めていることが発覚しました」
沼尻キャスター「利害関係がないという説明と食い違いが出てきますね」
沖縄タイムス・福元記者「県では、野党の追及を受け、県職員のCさんに聞き取り調査をしました。県によると、Cさんがトークキャラバンの担当になったのは6月からで、会食時点では担当ではなかった、つまり「問題ない」という結論だったんです」
沼尻キャスター「これで収まるんでしょうか?」
沖縄タイムス・福元記者「自民党は回答に納得していません。AさんBさんを県議会に参考人招致することまた地方自治法に基づく百条委員会を設置して、調査をすべきとの考えです」
沼尻キャスター「知事としては慎重な対応が求められますよね」
沖縄タイムス・福元記者「知事のブレーンと県の事業を受託した業者との線引きがあいまいだったことが問題につながっと思います。与野党が対立する中、自民党はこの問題を政局に利用していますし知事は、疑念を持たれている部分を丁寧に説明する必要があると思います。一方で、知事は、来週に訪米を控える中、政策の成果や効果などの中身をもっと議論してほしいと思います」