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チーム緑ヶ丘 落下物から2年を報告

宜野湾市の緑ヶ丘保育園で米軍ヘリの落下物が見つかってから、まもなく2年。今も原因究明などを求めて活動する保護者たちが、那覇市で講演しました。

チーム緑ヶ丘の与那城千恵美さんは「一番驚いたことは、基地が絡むと沖縄はこんなにも難しいんだと思ったことです。私たちは行政を含め、みんなが『大丈夫?一緒に子どもたちを守って行こうね』って言ってくれると思っていました」と話していました。

25日、県女性団体連絡協議会主催の講演会に登壇した、チーム緑ヶ丘1207のメンバー。緑ヶ丘保育園の神谷武宏園長が、当時の状況や、国や県、市に対し行ってきた要請活動などについて紹介しました。

落下物は、12月24日、保育園の屋根で見つかりました。県が保育園の隣の公民館に設置したカメラには、落下物が発見されたのと同じ頃に、米軍のヘリが飛んでいるのがとらえられています。米軍は、落下物が米軍ヘリに使用される部品だと認めながらも、米軍が落としたものとは認めていません。

事故の原因が未だ明らかにされないことや、事故後も園上空で米軍機が日常的に飛び交う現状について、保護者らは次のように話していました。

チーム緑ヶ丘の与那城千恵美さんは「事故からもうすぐ2年ですが、子どもたちの状況は事故当時よりもひどくなっています。戦闘機の音がひどくて騒音に慣れた子どもたちが『怖い』と言って泣いて耳が押さえられない1歳児の耳を年長さんが代わりに押さえてあげるということもありました」と話していました。

チーム緑ヶ丘の宮城智子さんは「この状況を変えないといけないと思って活動しています。皆さんにも考えていただきたいと思います。事故は基地のそばだから起こるわけではない」と話していました。

緑ヶ丘保育園で落下物が見つかってから、わずか6日後には、同じ学区にある普天間第二小学校に米軍ヘリの窓が。2019年6月には、浦添市の中学校にゴム状の部品が。そして8月には、海上にヘリの窓と。米軍機からの落下物は跡を絶ちません。

26日、改めて沖縄防衛局を訪れたチーム緑ヶ丘のメンバー、神谷武宏園長は「渡嘉敷健琉球大学教授が騒音測定器をつけていただいているので、実際にこれだけの騒音が園上空にあることを米側に資料として提供していただきたいと渡した、防衛局としてもそのことをしっかり伝える」と話していました。

メンバーたちは、12月に上京し、3回目の政府要請を行う予定です。