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辺野古の軟弱地盤は難工事 耐震性に疑問も

県民の反対を押し切って、どんどん推し進められる辺野古の埋め立て。しかし大浦湾側に広がる軟弱地盤については、岩屋防衛大臣も難しい工事になるとの見通しを述べました。この地盤については新たに懸念も浮上しています。

岩屋防衛大臣は「(辺野古の軟弱地盤は)難なく工事ができるとは考えておりません。やはり、難工事であることに違いはないので、やはり、専門家のですね、知見や助言というものをしっかり得たうえで進めてまいりたい」と話していました。

先週、辺野古大浦湾海域に広がる軟弱地盤の地盤改良について「難しい工事になる」との認識を示した岩屋防衛大臣。その工事を前にした「技術検討会」では地盤工学などの専門家が議論しました。しかし軟弱地盤を巡っては、新たな問題も発覚しています。それは「耐震性」。

今年1月に国がまとめた報告書では、耐震性について震度4程度のレベル1を想定しただけで、大規模地震については検討されていなかったのです。岩屋防衛大臣は「護岸等の構造物につきましては、レベル1地震動に対応した設計をすべからく行っていると承知をしております。従いまして、キャンプシュワブ北側、いわゆる大浦湾側の工事につきましては、耐震性も含めた所要の安全性や運用が確保できるようにしっかりとこの基準にそって進めていきたい」と話していました。

耐震性についてはレベル1の想定で十分だと主張する岩屋防衛大臣。しかし、国内にある主要な空港では大規模地震、レベル2を想定した対応が進めらています。埋め立て予定海域には、地震を起こしうる「活断層」の存在も指摘されています。

こうした中での国の説明に土木工事に詳しい北上田毅さんは「想定が甘く、検討をやり直すべき」だと指摘します。北上田毅さんは「国内の他の一般空港がレベル2でやっている以上ね、なぜ軍事基地をそれより大幅に基準を下げたレベル1でいいのかそれをやっぱり徹底的に見直されるべき。一般的な空港ではなくてね、いわゆる軍事基地、そこで地震が起こって被害が起これば、それこそ壊滅的な、周辺に被害を与えることは目に見えているわけですね。すべての事業に関係する業者がやったことについて、法令違反が指摘されている以上ね、それについて調べるのは当然でしょう」と話していました。

一方9日は市民団体や国会議員らが防衛局を訪れ、国が琉球セメントから購入している埋め立て土砂は、国の認可を得ておらず鉱業法に違反している土砂を購入しないよう訴えました。

伊波洋一参議院議員は、「琉球セメントが売っている岩ズリというのは正式な認可を得て売っているかということを問うているわけですよ。それをみなさんこれだけ莫大なお金で買っているものに対して問い合わせすらしてないというのはおかしいんじゃないですか?」と話していました。

田中利則防衛局長は「きちんと、適切に手続きがなされて、事業を運営されているという、そういう理解でもって、私どもはこうした形で事業を進めさせていただいている」と話していました。

国会議員らは10日、沖縄総合事務局で同様の要請をすることにしています。