金城キャスター「楽園の海、案内は水中ビデオカメラマンの長田勇さんです。今回のテーマは『奄美大島のサンゴ礁』です。」
長田さん「今回は、奄美大島の海を紹介したいと思います。」
金城キャスター「奄美大島といえば、美しい大自然！海の中もきっと美しでしょうね♪」
長田さん「はい。内海なんですが、沖縄の海とは少し雰囲気が違うんですよ～」
金城キャスター「気になりますね～。それでは、早速見てみましょう！！」
長田さん「奄美大島へは、たまに行く機会があるんですが、気になるサンゴ礁があったので、今回潜りに行ってきました。紫色のエダサンゴが群生してます。これはクロマツミドリイシというサンゴ。高さは１mにも達しています。沖縄でもなかなか見られない大きさと群生です。キイロサンゴハゼの姿がありました。」
金城キャスター「かわいらしいですね」
長田さん「しかもこれ産卵シーンなんです。今、メスが卵産んでる瞬間です。」
金城キャスター「わぁ♪初めて見ました。」
長田さん「今度は、オスが精子をかけてます。卵の世話をするのはオスの役目だそうです。」
金城キャスター「微笑ましいシーンですね。」
長田さん「つづいては、群生地の真ん中に、大きなイカリが落ちていました。そのイカリに、今まで私が見たことのないホヤが、たくさんついていたんです。何かの顔に見えないかな～？って、思いつつ撮影してましたが・・・どうですか？」
金城キャスター「角度を変えてみると、覆面レスラーのマスクに見えます。」
長田さん「たしかに、みえますね～。それにしても、とても大きく育っているエダサンゴ。水深も浅く、太陽が降り注ぎ、栄養分も多い海なんでしょうね。でも、今回の目的は、実は夜なんです。夜に潜ると・・・ガイドさんがokサイン出してますが・・なんだと思いますか？」
金城キャスター「もしかして、この時期のよるのダイビングといえば・・・」
長田さん「はい！サンゴの産卵です！！奄美大島の内海にあるサンゴの産卵は、例年、沖縄本島より５日ほど遅れて産卵するんです。」
金城キャスター「そうなんですね。」
長田さん「予想通りの日程で、産卵に立ち会えました！」
金城キャスター「すごい卵の数ですね。」
長田さん「枝が太いだけあって、卵の数も桁違いに多い。産卵開始は午後９時３５分。スズメダイの仲間は、強烈な卵の臭いで目を覚ましたのかもしれませんね。寝ぼけている魚も。」
金城キャスター「あっ！！ぶつかっちゃいました。魚も寝ぼけるんですね。」
長田さん「人間と一緒なんです。細長い魚ヘラヤガラは、枝サンゴの隙間を頑張って通過しようとしてました。」
金城キャスター「おもしろいですね。」
長田さん「はい。そして、イシガキフグは、しばらく卵の中をさまよっていました。後を追いながらしつこく撮影していると・・・」
金城キャスター「あら！見えてないのかな？」
長田さん「そして、足の数がやけに少ないタコの姿も・・・」
金城キャスター「いろいろあったんでしょうね・・・」
長田さん「はい。まさかと思いましたがフグと同じように、カメラに突進してきました。」
金城キャスター「夜の海って面白いですね～。」
長田さん「そうですね。話しを戻して、このクロマツミドリイシ、枝も紫色で綺麗だし、卵の色も濃いピンクなんで、ビデオ撮影の被写体としては最高でした。」
金城キャスター「神秘的ですね～。」
長田さん「ポリプから出てくる瞬間も、撮影成功。この産卵、贅沢にも2日続けて見ることができました。」
金城キャスター「この貴重な瞬間を見れることができてうれしいですね～。」
長田さん「はい。水深も浅いので、産卵後すぐに水面に卵が到達し、まるで天の川のような風景となってました。」
金城キャスター「今回は、サンゴの産卵や夜の面白いお魚の行動など、盛りだくさんでしたね～。」
長田さん「そうですね。いろんな瞬間が撮れてよかったです。」
金城キャスター「今回も貴重な映像ありがとうございました。以上、楽園の海でした。」