大麻を所持したり、譲渡したなどとして、高校生を含む少年10人が摘発された事件を受け、6月7日県立高校の校長を集めた緊急の研修会が開かれました。
緊急研修会で県の平敷昭人教育長は「本県児童生徒の健全育成を担う県教育委員会として大きな衝撃を受けており、強い危機感を感じております」と話しました。
県内全60校の県立高校と、15校の特別支援学校の校長らが出席した緊急研修会では各学校において教職員向けの研修会を開くことや、児童生徒に対して緊急集会を開き、薬物乱用防止の指導を徹底させるよう呼びかけました。
ここからは記者解説、金城記者です。
記者「高校生を含む総勢23人の少年がかかわった今回の大麻事件、このうち最も大勢が絡んだ大麻の入手ルートはこのようになっています。」「警察が今年2月に軽犯罪法違反の疑いで職務質問した高校生の携帯電話に、SNSを介してこの高校生から大麻を購入しようとしたやり取りが残されていました。そしてこの高校生の携帯電話を調べると、7人の未成年者とのやり取りが見つかったんです。」「この中にはSNSで知り合って互いに面識のない人もいたということです。」
記者「警察は、このうち女子高生1人を家宅捜索し、大麻を見つけたことで現行犯逮捕。さらにその後の捜査で、この女子高校生が知人男性からも大麻を譲渡され、男性は逮捕され処分されています。」「問題は、この高校生が、どこで、誰から大麻を入手したのかですが、まだ分かっていません。反社会的組織が関与している可能性もあるとみられています。」「今回の件について「夜回り先生」として多くの非行少年・少女と向き合ってきた水谷修さんに話を聞きました。」
水谷修さん「若者たちというのは暴力団、あるいは密売の連中にとって売りやすいんですよ」「若者は集団でLINE等で連絡を取りながら動いて、1人に入ってしまったら、その中で広まる」「今回の逮捕者はわずかですけども、この背景には10倍、20倍の乱用者がいます」「薬物・ドラッグは病んでる社会でしか広まらない。だから沖縄の子どもたちの閉塞的な状況、経済環境、あるいは就労環境、進学環境を含めた、そこが夢見れるものになれば、自然と消えていくんですけどね。一番難しいかもしれない」
「SNSでのやり取りではお互いでしか分からに隠語が使われたるなどしていとも簡単に大麻を手に入れられる状況であることがわかりました。」「ネット上でのこのような投稿を削除するのは、現状それぞれの事業者に委ねられていて、警察では、大麻の流通ルートを一斉に取り締まることが難しいとしていて、学校などでの教育が重要といえます。」