シリーズ真夏の決戦です。きょうは、先週金曜日にお伝えした1区に引き続き、2区の候補者の主張と、その戦いの模様についてお伝えします。
2区には、幸福実現党の富川昇さん、自民党前職で、公明推薦の安次富修さん、社民党前職で、社大推薦の照屋寛徳さんの3人が立候補しています。
安次富候補「このままこの第二選挙区を、イデオロギー主義で停滞させてしまうのか、それとも現実的な選択をしてみんなとともに前に進んでいくのか」
照屋候補「沖縄の心を届け、沖縄の立場、沖縄の権益をどうどうと訴えて参ります」
沖縄二区は、安次富さんと、照屋さんの事実上の一騎打ちとなっています。先週金曜日、宜野湾市での安次富さんの総決起大会に姿を現した林沖縄担当大臣。
林沖縄担当大臣「決して暇だから、楽だから来たわけじゃないんです。同士が大変だっていうんで、担当大臣としていてもたってもいられないということで、おしかけてきたところでございます」
一方、公示日に、沖縄で第一声を上げた、社民党の福島党首。福島党首「照屋カントクさん、圧勝させてください、小選挙区で勝つだけではなく、圧勝させてください」
強さを増す、「政権交代」の風は、この2区の運動にも少なからぬ影響を与えています。
安次富候補「これ、はっきり言って厳しいです」照屋候補「ビンビン伝わってまいります」安次富候補「もうパフォーマンスの時代は終わったんだと、現実に、何ができるのか、何をしなければいけないのか」
キーワードは「現実主義」。国政初挑戦となった前回2005年の衆院選で、照屋候補におよそ1万票の差で敗れ、比例で復活当選を果たした安次富さん。当時話題となった小泉チルドレンの1人。保革一騎打ちとなった今回の選挙で、雪辱を果たしたいと、前回を上回る精力的な運動で攻勢をかけています。
照屋候補「うちなーの未来はウチナーンチュがきめる」キーワードは「ウチナーンチュの心」参議院議員一期、衆議院議員2期の経験。前回は、脳梗塞のため十分な選挙運動ができなかったという照屋さん。現在は回復したということで、厳しい日差しの中でも固いこぶしを振り回し、健康不安を払しょくする戦いを展開しています。
「争点 米軍再編」
跡地利用問題など、生活に直結する問題を多く抱えているため、数ある候補者の主張の違いが最も鮮明に表れているのは基地問題です。
安次富候補「ただ、県外移設、国外移設、即時撤去といったところで、じゃあ、いつ、どこに、どうやって移すんですか?どうやって返還するんですか?何の対案もないじゃないですか?何の対策もしてないじゃないですか?私は違います、私はしっかりとタイムスケジュールを示して、そしてキャンプシュワブという名護北部という場所を示して、もうそこに移していこう、そして新しい時代を迎えていこう」
現在のアメリカ軍、再編計画に沿った、普天間基地の県内移設を主張する安次富さんに対し、照屋さんは、計画を白紙に戻し、あくまでも県外、国外への移設を主張します。
照屋候補「沖縄の豊かな自然を破壊し、ジュゴンの棲むちゅらうみを埋め立てて、国民の膨大な税金を使って、辺野古に米軍のための新基地建設を絶対に許さないために、照屋寛徳、がんばってまいります。」
安次富さんは大票田、浦添市の儀間市長の支持を取り付け、自民、公明を中心とした、保守層を固めています。一方、照屋さんは、8市町村中、嘉手納、浦添を除く6市町村長から支持をとりつけています。
安次富候補「自民党に対するご叱声、ご批判、等々は真摯に受け止めてですね、反省すべきは反省し」安次富「この第二選挙区にホントに住んで良かった、ここで結婚して良かった、ここで働いてよかった、ここで子どもを産んでよかったと言えるような環境を必ず作っていきたいと」
照屋候補「私は、障害者のある人もない人もそして、子供も、お年寄りも、みんな人間としての良さを認め合って生きていけるそういう日本を作っていきたいなと思っています。」−ついに残り1週間を切った選挙戦。最後の最後まで、一票を巡る熾烈な争奪戦が続きます。