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県内で初めて新型インフルエンザの感染者が確認されておよそ1カ月半。累積患者数はおよそ2万人にも及んでいて、まだまだ感染の拡大が懸念されます。

県によりますと先週一週間、県内58の医療機関で新型インフルエンザと診断されたのは1717人。1医療機関あたりの患者報告数が全国平均0.99なのに対し、沖縄は29.60と全国でも沖縄だけが急増しています。19日現在、21の幼稚園や保育園、4カ所の社会福祉施設などが休止しているほか、7つの小・中学校、高校が自宅での自粛や部活動の禁止などの措置をとっています。

国内で初めてインフルエンザで亡くなったのは腎臓病を患い人工透析を受けていた57歳の男性でした。これを受け、同じ透析患者の間で不安が広がっているとして腎臓病の患者会が県庁を訪れ、県と医師会に対し、基礎疾患患者への細かい情報提供と迅速な処置を求めました。

県腎臓病協議会の高良幸勇会長は「かかったら大変だなという恐怖心がある。予防と院内感染が起きないように努めていただきたい」と話していました。

しかし、その一方で19日には、13歳、11歳、1歳の3人の子どもたちが新型インフルエンザで重症に。そのうち2人は基礎疾患を持たない子どもたちでした。

県福祉保健部宮里統括官は「一人に関しては人工呼吸器が外れるくらいまで回復している。予断は許さないが、容体は安定してると」話しています。この現状に舛添大臣は「沖縄が20で次に奈良。沖縄が多いが今までのインフルにない特性がある」と語りました。

厚生労働省では新型インフルエンザの予防ワクチンの完成は秋ごろになると予想していて、まだまだ感染の拡大が懸念されています。

宮里統括官は「危機的という言葉を使っていいかわかりませんが、初めての経験で、県民一致協力してこの状況を乗り越えていかなければと思っています」と気を引き締めていました。

県では県立病院や大学病院に患者や相談の電話が殺到していて、本来の治療ができないことを懸念し、疑いのある人は最寄の医療機関を受診するよう呼びかけています。