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芥川賞作家の目取真俊さんが、新基地建設に対する抗議活動中に不当な身柄の拘束や逮捕があったとして、国を相手に損害賠償を求めた裁判。那覇地裁は国の違法性を認めました。
目取真さんは2016年の4月、辺野古新基地建設に反対しキャンプ・シュワブ沿岸でカヌーによる抗議活動中、立ち入り制限区域に侵入したとして、アメリカ軍により約8時間にわたり拘束されました。その後、日米地位協定に伴う刑事特別法違反の疑いで第11管区海上保安本部に緊急逮捕されました。
目取真さんは、これらの長時間の身柄拘束や逮捕は不当だとして、国に対し、損害賠償120万円を求め、提訴していました。
3月19日の判決で、那覇地方裁判所の平山馨裁判長は、国内の捜査機関は、アメリカ軍に身柄を拘束された容疑者を直ちに引き受ける必要があると指摘したうえで「今回の事件で海保が身柄の引き受けに遅れたことに合理的な理由はなく、緊急逮捕も違法だ」とし、国に対し8万円の損害賠償を命じました。
判決を受け、海保の下野浩司本部長は「国側の主張が一部退けられたことは遺憾。判決内容を精査し、今後の対応を決定したい」とコメントしています。