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県内企業の新たな取り組みをお伝えする経済コーナー「Qビズ」です。今回は県産の電気自動車を取材してきました!この自動車が小さな島の救世主になるかもしれません。

今回、取材でやってきたのはうるま市の平敷屋漁港から船でおよそ30分の小さな島「津堅島」。この島に上陸したのは・・・沖縄生まれの電気自動車「コンシェルジュ7」。

うるま市にある一般社団法人「ものづくりネットワーク沖縄」が国内メーカー・ヤマハから委託を受けて製造。時速20キロ未満で公道を走る、4人乗り以上の電動車「グリーンスローモビリティ」と呼ばれ、環境に優しいことから国も積極的な導入を目指しています。

ゴルフカートをベースにしているこちらの自動車、1回4時間の充電で、およそ40キロの距離を走ることができます。

ものづくりネットワーク沖縄・松田尊さん「操作はブレーキとアクセルのみ。通常のオートマ車と同様です。いたって簡単です。充電は大型の充電設備が必要なわけではなくて、備え付けの充電器がありますので、家庭の電源で200ボルトがあれば、こちらのコンセントにさせば充電が行えます。」

島の人たちにもこの県産の電気自動車の魅力を知ってもらおうと、今回、津堅島で社会実験が行われました。

まず最初に向かったのは高齢者のご自宅。乗用車ではなかなか入ることができない細い道も問題なし!速度もゆっくりのため島のワンちゃんも並走できます。

続いてやってきたのは津堅島小中学校。電気自動車を見た子どもたちは大興奮です!

津堅島ではバスなど公共交通機関はなく、タクシーもありません。高齢の島民は買い物も一苦労だといいます。

ものづくりネットワーク沖縄・松田尊さん「県内の移動弱者または、観光施設といったことで、多用途で使えるようになっていますので、非常に役立つ車。」

ヤマハブランドとして、県内では初めて生産された今回の電気自動車。メーカー側にとって沖縄で生産するメリットとは?

沖縄ヤマハ・営業部長 米田洋一さん「多人数、公園とかリゾートホテルなどの車になるんですけど、このマーケットが沖縄の方が高い。沖縄で作って、沖縄で使ってもらうのが一番いいだろう。」

好調な沖縄観光を背景に、観光施設からの問い合わせが急激に増えていると言います。

ものづくりネットワーク沖縄・松田尊さん「沖縄はこういった島国ですので、電気自動車のデメリットである走行距離の問題、そういった面もクリアできますし、温暖な気候もありますので、電池にも優しい気候でもありますので電気自動車が良い。観光立県でもありますので、観光と環境をリンクさせた乗り物を普及することが、将来の沖縄にとって貢献できる。」

国も「グリーンスローモビリティ」の導入を促そうと補助金制度も設けていて、全国各地で活用されています。沖縄は電気自動車を活かせる地域でもありますので、今後期待できるマーケットと言えそうですね。