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県内の元気な企業、魅力ある職業を紹介する「輝け!うちなーの星」です。きょうは、宮古から、伝統漁法の「追い込み漁」を今もなお守り続けている海人を紹介します。

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宮古島市の北西、狩俣。かつて最盛期の1960年代には、4人の網元のもとおよそ60人が漁にたずさわっていたという伝統漁法の追い込み漁。いまも続けているのは、わずか一組だけ。その網元を務めるのが友利哲雄さんです。

友利さん「午後から授業をさぼって海に行った。おかずをとりに。そういうこと。だから(漁師になったのに)特別な理由はない。生活のため」

追い込み漁でもっとも大切なのは、ポイント選び。海底の地形は、手に取るように分かるという友利さん海に出ると、すぐに、網を張る位置を決めます。ポイントが決まると、早速、哲雄さんの5つ下の弟、武雄さんが、海に入ります。

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まずは、最終的に魚を集める敷網を入れますつぎに敷網の左右に広がる袖網を、扇状に伸ばします。そして、漁師たちが水中で、魚を追い込んでいくのです。友利さんは、網を引く2隻の船を巧みに操りながら、漁師たちに指示を出します。

友利さん「自分だけ儲かるのは簡単なこと、一人で儲かるというのならな。乗組員の家族の生活を頭においてやらないと、網元にはれないと僕は思う」

23歳で網元になってから、およそ半世紀にわたり海の男たちを束ね、その家族たちを支えてきました。

友利さん「引退するまでが勉強、漁師は、だから漁師には100パーセントはありえない」「なくしてはいけないでしょうね、たぶんね、(追い込み漁は)生まれ変わってもたぶん海人だと思うよ」

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最近になって、若い漁師も入ってきたという狩俣の追い込み漁。伝統の漁法は、今も確かに次の世代に受け継がれています。