「サッカーを思い切り楽しんでほしい」と、ことし4月、沖縄からアフリカの南東部に浮かぶ島国マダガスカルに靴が送られました。その靴が先月28日、現地へ到着。子ども達が喜ぶ様子が届いています。
マダガスカルに送るために集められた体育館シューズ、その数200足。ことし4月、県サッカー協会の呼びかけを受け、真志喜中学校と普天間中学校でこの春に卒業した生徒たちが寄贈したものです。
きっかけは青年海外協力隊としてマダガスカルに派遣されている元女子サッカーのコーチ・棚原直哉さんが、現地には靴が足りず、子どもたちが裸足でサッカーをしている現状を報告したことでした。
棚原直哉さん「すごく喜ぶだろうな、取り合いになるんじゃないかなというくらい、すごく喜ばれると思います」
それからおよそ3か月。船便で送られた靴がマダガスカルに届きました。贈呈式が行われた後、さっそく子どもたちの元へ。棚原さんの言葉通り、靴の周りに我先にと子どもたちが集まります。
棚原直哉さん「靴を出した時の子どもたちの歓声、そういったのが忘れられないくらい大きくて。こんなに輝くのか、目の色は、というくらい素晴らしい反応をしてくれました。目頭がとっても熱くなったというか、ここまで喜んでもらえると思っていなかったので」
そしてきのう、この靴を履いて初練習が行われました。そこには思い切りサッカーを楽しむ子どもたちの姿がありました。
棚原直哉さん「沖縄みたいに芝生の上でサッカーができるわけではなくて、石がいっぱい落ちていたりとか。(これまで)そういった中で裸足でサッカーをしている子もいる。毎回のごとく、サッカーで足をけがするというのが当たり前だったので」
棚原さんは、沖縄から届いた靴を通して、マダガスカルの子どもたちに伝えたいことがあるといいます。
棚原直哉さん「沖縄の子たちが今回マダガスカルの子たちのために動いてくれたように、必ずマダガスカルの子たちにも誰かを動かす力を持っていると私は信じていて、本当にただ受けるだけではなく、自分たちがしてもらったことを今度は誰かにしてあげられるような、そういった人間に育っていってほしいと思っています」
「ありがと~!」