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シリーズ衆議院選。8日は激戦の1区の情勢をお伝えします。1区は国民新党の現職に対して自民と共産の新人が挑みます。金城記者の報告です。

那覇と周辺離島を選挙区とする沖縄1区。国民新党現職の下地幹郎さんに、自民新人の国場幸之助さん、共産新人の外間久子さんが挑む形となっています。現職の下地さん。今月5日の那覇市議会議員選挙で3人を当選させ、4人全員が当選を決めた民主との連携で、運動をさらに加速させたいところです。

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その下地さんと民主との関係は、当初はかなりぎくしゃくしていました。ところが5月28日、突然、民主党本部と国民新党本部が選挙協力することで合意。それまでのギクシャクしていた関係から、民主県連代表の喜納さんと下地さんが握手を交わす背景には何があったのでしょうか。

喜納昌吉民主党県連代表「党本部としても県連のはっきりしないものが続いてしまうと、選挙に負けてしまうんじゃないかという焦りから、県連を飛び越えて党本部で決定してしまったという事実があったんですね」

民主との選挙協力に対し、下地さんの答えはこうです。

下地幹郎さん「喜納さんとも十二分に、政策的にも話をさせていただいていますし」「本部も県連も一体となってやるという意味では、しこりというのはまったくない」

そして喜納さんも、3区と4区での選挙協力関係もあり、党本部に対する県連としての態度を軟化させたものと見られます。

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喜納昌吉民主県連代表「下地さんも、自公と反自公との感情的な対立があるから、こういえば反対、利権に関してはこっち側が取るという引き合いをしていたという構図が見えてきたんですね。今後はそうではなくて、最高の答えを選択していこうではないかということで一致した部分はあります」

ただ民主県連と下地さんとでは、基地や自衛隊問題などに対する見解に開きがあるのは事実です。

喜納昌吉民主党県連代表「民主党との約束を(下地さんが)筋を通していくかという疑問はたくさんありますよ。その時はその時でいいんじゃないですか」

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共産新人の外間さんは、国民新と民主、自民の政治は何が変わるのかと疑問を投げかけます。

外間久子さん「自民から推されている候補も、民主から推薦されている現職の国会議員も、同じ政治の古い政治の枠の中にいらっしゃる方だと思う」

これに対して下地さんはこう反論しています。

下地幹郎さん「自民党をやめた人を自民党と変わらないという方がおかしい」

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一方、自民新人の国場さんは、公明の支援を受けて総選挙に挑みます。

国場幸之助さん「白保前衆議院議員が頑張ってきた選挙区であり、今までの歴史的な経緯と政治の信義が問題だと考えています。しっかりと比例区において公明党の衆議院議員を誕生させるんだと」

前回の選挙、1区は自公対反自公の対立という構図でした。今回、下地さんにとって民主と協力関係は築けたものの、他の野党との協力関係はまだ見えていません。一方の国場さんも、自公連立政権に逆風といわれる中で、公明との関係を保つたため、常に良好な関係を維持しておかなければなりません。1区の争いは、これから一段と激しさを増していきます。