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明日の「看護の日」を前に看護エピソードのコンテストで県出身の看護師が特別賞を受賞しました。800文字に込めた思いとは?
今月6日、都内で行われた表彰式。12日の「看護の日」に合わせて厚生労働省と日本看護協会が毎年実施している「忘れられない看護エピソード」のコンテスト。
名護市の看護師・津波あけみさんが特別賞を受賞しました。
津波さん「びっくりした。嘘じゃないかという気持ちでした。たくさんの人たちと出会いがあったので一つでも思い出を書き残しておきたくて(書いた)」
38歳で特別支援学校の教員から転身した津波さんは身寄りのない末期がん患者・Kさんと出会いました。
タイトル「初めての看取り」
K氏はがんの末期で、骨まで転移し毎日のように痛みを訴え私は何かできることはないかを考えながら毎日を送るようになりました。
そんなある日、K氏が「もう、死ぬよ」と静かな声で話しました。
私は、なぜだか「Kさんが死ぬとき、そばにいてもいい?」と許しを得るような気持ちで話すと、「いいよ」と優しい声で答えてくれました。
K氏との空間が満ち足りた空気に変化しました。人はいつか死にますが、看取ることは怖いものではない、とそのとき知りました。
内館牧子さん「内館賞は『初めての看取り』にすぐ決めました。その患者さん(K氏)は型通りの身寄りが100人いるよりも遥かに落ち着いて幸せに旅立ったのではないでしょうか」
津波さん「ああいう作品が書けることは幸せ。こういう仕事ができることは幸せ。この仕事が一番だと思います」