こんばんは。21日に開幕した高校野球の春季県大会は1回戦から白熱。その中から監督の花道を飾ろうと大会に挑む宜野湾の試合をお伝えします。8月に開催される第1回沖縄空手国際大会の県内予選と合わせてご覧ください。
去年春の1回戦と同カードとなったのは宜野湾対八重山。宜野湾は、5年半野球部を率いた照屋監督がこの4月での異動が決まり、ナインにとっては一緒に戦う最後の大会となりました。
國仲祐太主将「自分が一番、監督にはお世話になっているので感謝の気持ちは絶対忘れないで良い形で監督を最後送れたらなと」
1年生の時から背番号をもらい試合に出ていたエースでキャプテンの國仲祐太。監督が安心して見られる投球がしたいと序盤から飛ばし、5回までに3連続を含む9つの三振を奪います。
ところが、4点リードの9回ウラ疲れが見える國仲は八重山打線の反撃にあいます。
八重山・5番、里盛佑樹に2点タイムリーを浴びるとさらにその後もピンチ。それでも最後は渾身のストレート!國仲の14奪三振の完投で勝利した宜野湾。監督の花道を飾ざる春を目指します。
宜野湾・照屋拓己監督「自分らで考えて野球ができるようなチームを作ろうと取り組んで来ていますので自分はそれをベンチで楽しく見ているという感じですね」
國仲祐太主将「(この春)照屋先生に最高の形で良い報告ができれば良いと思っています」
沖縄で8月に開催される第1回沖縄空手国際大会の県内予選。この大会では5つの部門が設けられ同じ流派内で対戦するのがその特徴で、それゆえ自身の流派の技をどれほど究められているかが問われます。
そんな中、上地流系の大会に出場していた上地完司選手。宗家の誇りを胸に挑んでいました。
宜野湾市普天間に総本部を置く上地流空手道。
上地流は、完司さんの曽祖父にあたる上地完文が明治時代に中国で修行を積んだ拳法を持ち帰り二代目・完英が体系化し普及させました。
比較的歴史の浅い流派ですが、それでも上地流の空手愛好家は世界に数百万人いると言われています。その繁栄ぶりに喜びの声も。
二代目・完英の妻上地シゲさん(100歳)「ありがたいですね、指導が良かったから多くなっているんですかね」
上地完司さん「上地流の特徴として挙げられるのが、拳の開き。叩くというよりも突き抜く、突き刺す、というのが上地流の特徴。初代・2代目・3代目から伝わってきた技をみんなに見せられればいいかなとこれが僕の今回の目的です」
上地流本家の技を見せる。そう意気込み挑んだ大会。それでも予選をトップで通過し、迎えた準々決勝。一番得意と話す、セーリューを披露。この演武で接戦をものにし、ベスト4入り。これで本大会への出場権を獲得します。
すると次の準決勝で選んだのは基礎の型の1つ・カンシューでした。
上地完司さん「カンシュ―自体はうちの道場では小学生3・4年生がやる型のレベルではあるんですけど。ベスト4に入ることがあったら、子ども達に本気のこの型を見せたいと自分の中で決めていたものですから」
勝負以上に、上地家の型を見せたいと披露したカンシュ―。それでも、判定は…7対0の圧勝。これには道場のメンバーも驚きの表情。これで勢いに乗ると、決勝も制し見事優勝。上地家の名を背負って8月の大会に出場します。
上地完司さん「子ども達に見せられて良かったです。(本大会で)この上地家の型を宗家の型をやることで、上地流の本当の良さをしっかり世界にアピール出来るんじゃないかと思っています」