高校野球「ドリームマッチ」です。春のセンバツに出場した沖縄尚学とエナジックスポーツが、夏の第1シードをかけて戦いました。
雨のため一週間順延となり、ようやく開催された「ドリームマッチ」11年ぶりに春のセンバツに県勢から2校が出場し、大会を盛り上げた沖縄尚学とエナジックスポーツが秋の九州大会決勝戦以来の接戦を演じました。

沖縄尚学の先発は、2年生・新垣有絃(あらかき・ゆいと)。センバツ2回戦で先発マウンドに立っています。1回、エナジックの先頭バッター、甲子園で10打数8安打と活躍したイーマン琉海(るかい)。U18日本代表候補合宿にも参加したイーマンがさらに磨きをかけたミート力を見せ、出塁します。
その後、ノーアウト2・3塁となりますが、エナジックのクリーンナップを相手に踏ん張ったのは沖縄尚学・新垣(あらかき)ピッチャーゴロで1アウトを取ると、4番5番と連続三振に打ち取りピンチをしのぎます。

そのウラ、2年連続の第1シードを目指すエナジックの守り。キャッチャーの山城幹大(やましろ・かんた)が素早い送球で盗塁を阻止。センバツの経験を糧にランナーの進塁を許しません。
2回も得点圏にランナーを進めたエナジック。ランナーを3塁まで進めると、9番、先発ピッチャー・久高颯(くだか・はやて)の大きな打球は惜しくもポールの右。その後はレフトフライに倒れ、新垣(あらかき)を打ち崩せません。

沖縄尚学もそのウラ5番・阿波根裕(あはごん・ゆう)6番、宜野座恵夢(ぎのざ・えいむ)の連続ヒットなどで1アウト1、2塁のチャンスを作りますが、セカンド・イーマンがライナーをキャッチし、ダブルプレー。エナジックの先発・久高が踏ん張り、先制を許しません。
0対0で迎えた中盤4回、沖縄尚学は先頭バッターの新垣瑞稀(あらかき・みずき)がライトの頭上を越える2ベースヒット。その後2アウト2塁となり、前の打席でヒットを打った宜野座(ぎのざ)。ライトは福本琉依(ふくもと・るい)!ピッチャーも務める福本(ふくもと)の見事な返球。エース久高(くだか)を助けます。

両チームが粘りを見せる中、先制点がほしい沖縄尚学は、6回、2塁にランナーをおいて、3番、新垣瑞稀(あらかき・みずき)1アウト1・3塁とチャンスを作ると、1回にチャンスで三振に倒れた4番・比嘉大登!
沖縄尚学比嘉大登選手「自分の前のバッターがチャンスを作ってくれたので、ここは自分が打って先制点を取って1年生に繋ぐことを意識してバッターに立っていました」

タイムリーヒットで待望の先制点。ついに均衡が破れます。その後も、5番・阿波根(あはごん)、7番、安谷屋春空(あだにや・はるく)にもタイムリーが生まれ、センバツでもビッグイニングを作った「つなぐ打線」の沖縄尚学がこの回、一挙4得点を奪います。
しかし、このままでは終われないエナジック。7回、7番・福本(ふくもと)が、レフト前へのタイムリーで1点を返します。その福本は2番手のマウンドへ。7回、8回と沖縄尚学打線を相手にノーヒットに抑え、9回の攻撃に望みをかけます。

沖縄尚学は2番手・久高大瑚。エナジックは福本。先制タイムリーのセカンド比嘉大登がファインプレー。高い集中力でエナジックを1得点に抑えた沖縄尚学が勝利し、夏の第1シード獲得です。
沖縄尚学眞喜志拓斗主将「この春で勝ったからと言って慢心せずに夏に向かってもう一回地に足をつけて優勝目指して頑張りたいと思います」

エナジックスポーツ砂川誠吾主将「今日もチャンスで残塁が多かったので、そこをいかに1点でも多く取りきれるかが、今日見えた課題だと思うので、それを夏までに潰していきたいと思います」
