
プロ野球春季キャンプ・宮崎でも県勢選手が汗を流しています。2週にわたってお伝えしますが、きょうはソフトバンク。チーム最年長ピッチャーと1軍に抜擢されたハタチの奮闘をお届けします。
寺崎未来アナウンサー「午前9時20分すぎです。気温は3度、沖縄とは全く違う気候です。冬晴れの中、ホークスの練習がこれから始まります」
福岡ソフトバンクホークス、昨シーズンホームラン王の山川穂高、ソフトバンク一筋13年目の東浜巨、去年支配下登録され、プロ初勝利も挙げた前田純、今年こその一軍定着をめざすリチャードなど、多くの県勢選手が所属するソフトバンク。プロ12年目・又吉克樹は、東浜と並び、チームでピッチャー最年長となりました。
福岡ソフトバンクホークス 又吉克樹「(去年引退した和田毅さんが)ベテランになればなるほど練習が増えていたのを見ていたので改めてその理由が分かるような気がする」
昨シーズンは、通算500登板を達成、40試合で投げしましたが、勝ちパターンに入れず、ポストシーズンではマウンドに上がることができませんでした。
今年は、移籍4年目で契約最終年。自主トレーニングからランニングを増やし、キャンプでは初日から、練習がある日は毎日ブルペンに入るなど、例年より出力を上げて調整しています。
福岡ソフトバンクホークス 又吉克樹「去年おととしキャンプで投げ込みの量が減っていたので結果的に自分の中でワンシーズン戦った時に「もっと上がっているはずなのに」というのがあって、とにかく量をこなそうと原点に戻って一回体を作り直そうと思った」
さらにこの日は、一人で守備の練習。下半身強化と打球に対する反応を高めるため球の転がりやバウンドをよく見ながら、打球感を体にしみ込ませていました。
福岡ソフトバンクホークス 又吉克樹「CS、日本シリーズ投げられなかった悔しさもあるので、今年はシーズン完走、なおかつそこで投げてチームに貢献すること、それが一番の目標。その時に(東浜)巨と一緒に2人で「良い仕事したね」と言い合えるように最年長同士頑張っていきたい」
「いつでもチームのために投げる準備はできている」と胸を張る又吉。プロ12年目の34歳が進化を求めて貪欲にトレーニングに励みます。
福岡ソフトバンクホークス、盛島稜大選手「素直にうれしかったし、しっかりアピールして頑張ると(1軍スタートと)言われたときは思った」
そして、なんと育成選手ながら1軍キャンプに参加している県勢キャッチャーが。盛島稜大。背番号は171。
宮古島出身・2022年に興南高校3年生で、夏の甲子園に出場。その年のプロ野球ドラフト会議で、ソフトバンクに育成14位、126人が指名されたドラフトで最後に指名を受けました。
福岡ソフトバンクホークス 盛島稜大選手「去年主戦場が3・4軍だったので、よりレベルも高くなって普段通りのプレーができないので、まずは場に慣れる」
すでに1軍の舞台を経験している背番号一けたや二けたの選手たちに混じり、実戦形式の練習に参加。課題を見つめ、少しでも食らいついていこうとレベルアップを図っています。
この日は、サブグラウンドで2塁への送球の練習。ライバルたちは捕ってから2塁まで1.8秒、一方で、盛島は早くて1.95秒、0.15秒の差があると言います。
福岡ソフトバンクホークス 盛島稜大選手「海野さんや谷川原さんと比較しても遅いので、もっと素早く正確にできていけば一軍レベルの捕手になれると思った」
全体練習後には、高谷裕亮バッテリーコーチとつきっきりでスローイングやキャッチングの練習に励むなど、チームからの期待の高さが伺えます。
福岡ソフトバンクホークス 盛島稜大選手「体も大きくて使い方も上手じゃないので、素早い動きができてきてやっと一軍レベルの捕手になれる。スピード、俊敏性は課題にしていきたい。今年の目標は「支配下」が一番じゃないと正捕手争いに割って入れないので、まずは支配下を目指して頑張ります」
今シーズンから主力の甲斐が抜け、キャッチャーのレギュラー争いに割って入ることができるか。育成3年目、勝負の年が始まっています。
盛島選手はおとといの第4クールから2軍に合流となりました。代わりに、同じ県勢でキャッチャーの嶺井博希選手が1軍に上がっています。盛島選手はこの経験を生かして、さらなる躍進を期待しています。