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来年秋の完成を目指す首里城正殿の玉座に掲げる「扁額」の地板に黄色の漆を塗る作業が始まりました。

正殿2階の御差床と呼ばれる国王の玉座に飾られる「扁額」は中国の皇帝から贈られた書をもとに作られたものです。

扁額はこれまで地板の色は朱色でしたが、尚家古文書の解読が進められ、今回の令和の復元では黄色に変わります。

今月5日に公開された塗りの作業では、首里城の復元に20年近く携わってきた職人の手によって、縦およそ1メートル横およそ3メートルの黒漆で塗られた地板に艶やかな黄色い漆が丁寧に塗られていきました。

県指定無形文化財琉球漆器保持者諸見由則さん「きょう温度・湿度はいくらかとか、あまり(塗り作業が)早くても刷毛目が出たり、(漆が)あとで沈んで凹凸がないようにしたい。その調整が大変」

今後、扁額は「中山世土」の文字を地板に貼り合わせたあと、仕上げ塗りを行い、龍の彫刻が施された額縁が組み合わされ、来年には御差床に飾られる予定です。