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特集です。現在、ほとんどの小中学校では、1人1台支給されているパソコンなどを使って授業を行うスタイルが一般的になっています。

そんな中、ICTツールを活用し生徒の主体的な学びと、先生の業務負担軽減に取り組む中学校を取材しました。

始まったのは理科の授業。課題は「太陽の1日の動き」についてです。生徒たちは慣れた手つきでタブレットを操作していきます。

特集「ICTツールで変わる教育 主体的な学びと業務の効率化に」

生徒「今は南中高度って何だろうと話していました。」「疑問に思った時は先生が貼っていたリンクで飛んで」

2019年から始まった「GIGAスクール構想」によって(文部科学省)全国の小中学校では児童生徒に1人1台、タブレットなどの端末が支給され情報通信技術=ICTを活用した教育が広がっています。

そうした環境が常識になりつつあるなか、さらに教育の質を高めようと豊見城市の豊崎中学校では、3年前から、教育事業などを展開するベネッセが手掛ける学習サポートツール「オクリンクプラス」を導入しています。

特集「ICTツールで変わる教育 主体的な学びと業務の効率化に」

ベネッセコーポレーション 中川雅文 九州支社長「これから生徒自身が主体的に勉強して自分自身の学びに繋げていくという教育が必要で、ICTのツールを使うことによって、生徒さんが主体的に学ぶことができる。そういった教育を我々も支援したいと考えオクリンクプラスを提供させていただいてます」

個別学習や協働学習、振り返りもでき、生徒が学び合える仕組みを活用することで、先生の話を静かに聞く従来の授業とは違う能動的な学習スタイルに変わりました。

生徒「シミュレーションを使って太陽の動き北緯と南緯とか調べて、太陽の動きを見ていました。」

生徒「分からないところの振り返りができるので、分かりやすい」「最初は結構難しかったけど今は使いやすい」

課題が済んだ生徒は、別のドリル形式のツールで、自分のやりたい勉強を進めます。また、先生は進捗状況を把握でき、作業が滞っている生徒をフォローすることができます。

特集「ICTツールで変わる教育 主体的な学びと業務の効率化に」

上原丞平先生「一つの結論道導き出してごらんとか、そういった活動が増えたので、生徒も学ぶ時間が増えて、その方が理解度が深まってるという印象です」

こうしたツールの導入は、課題となっている「教員の業務負担の軽減」にもつながっているといいます。

上原丞平先生「一度このオクリンクプラス内で授業を作ってしまえば、あとは他のクラスはその授業を、気になるところがあれば軽く修正して。一つの授業を準備してしまえば他は大丈夫なんでそこに対する業務量は(減っている)」

豊崎中学校 大城正篤 校長「数年前までは紙媒体で先生は自分でプリントを作成したりとか、印刷したりとか、そういったことをしていたんですけれども既に出来上がっている、少し手を加えているんですが間違いなく以前よりは、働き方改革になっているのかなと思っています。」

そして、生徒一人一人のやる気も引き出しています。

特集「ICTツールで変わる教育 主体的な学びと業務の効率化に」

豊崎中学校 3年生 與那覇瑞姫さん「ドリルパークとか、そういうのも活用して受験対策していきたいと思いました。」

豊崎中学校 3年生 宮里幸佑さん「わからない人に教えてあげたり、自分がわからない問題が出てきたら教えてもらったり、切磋琢磨してお互いの能力を高めていきたいです。」

教育現場に新たな風を吹き込むツールが生徒たちの学びの可能性を広げています。自分で考えて手を動かす方が学習した記憶って定着しやすいですよね。

先生が板書をしたり、準備したりする時間が減って、授業中に生徒一人一人と接することができるので、先生に質問できない、分からないことが解消できないという状況を変えた。