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日本で唯一赤いお城と呼ばれる首里城正殿の色が甦る作業がまた1歩進みます。本島北部で採れる自然由来の顔料を用いた弁柄を塗る作業が始まりました。

首里城正殿では、8日自然由来の顔料「久志間切弁柄」を使用した漆を塗る作業がマスコミに公開されました。「久志間切弁柄」は琉球王国当時の久志一帯で採れる鉄分や鉄バクテリアを含む良質な顔料で正殿に塗られていました。

8日の作業では、漆塗り職人3人がローラーや刷毛で入母屋づくりの屋根の破風板から塗り始めました。

久志間切弁柄を調査・研究した沖縄美ら島財団の幸喜さんは王国の尚家古文書の「久志間切の弁柄を調達するように」という記述が反映されたことに「感慨深いものがある」と18年にわたる思いを述べました。

沖縄美ら島財団琉球文化財研究室幸喜淳室長は「大勢の方々の協力をもとにここまで来たことはすごい感慨深いものがあります」「琉球王国時代の人が見た首里城を現代の人も見ていただいて、その思いに耽ていただけられば良いと思います」と話します。

久志間切弁柄を用いた漆塗り作業は2025年5月まで行われます。