特集です。先月、東京の両国国技館でベストボディ・ジャパン大会2024日本大会が行われ健康美の身体を争うコンテストに初めて出場する男性がいました。地域に愛され続けるパン屋を営み続け努力を惜しまないマッチョな職人に密着しました。
身体の美しさと健康を追求し争うベストボディ・ジャパン2024日本大会。東京、両国国技館には日々のトレーニングの成果を披露する為各地方大会から勝ち上がった896人の参加者が引き締まった筋肉や、爽やかな表情で全国の舞台に立ちました。
日本最大規模のコンテストに、はれて県代表として出場する男性がいました。9キロのダンベルを持ち上げ、胸の筋肉を鍛えるのは中田勝則(なかたかつのり)さん。苦しい表情を見せながらトレーニングを続けます。2年前から浦添市にあるパーソナルジムに通い理想の体型を求め汗を流します。
中田さん「コロナの時期にあまり外に出ることがなくなって運動もなかなかできない状態だったので少し体がなまってしまってそれで筋トレを始めようと思ったんですけど」
ニット帽をかぶり若々しく見える中田さん。実は今年で還暦を迎えました。運動不足を理由に始めた筋トレでしたが2年足らずで引き締まった体へと進化しました。60歳と言う節目の年を迎えた中田さんはジムの仲間から体形美を披露する沖縄大会の誘いを受けます。何か変わるきっかけになればと思い、意を決して出場すると60歳部門のレジェンドクラスで見事初優勝を果たしました。
午前4時、朝早くから仕込みの作業をする中田さんは首里石嶺にあるパンとケーキのお店ピッコロモンドの店主です。1977年創業で中田さんの妻、香織(かおり)さんが父親から引き継いだお店です。店内には、ハード系や、菓子パン、総菜パンなど種類が豊富の焼きたてのパンが整然と並び、訪れる人々の目を楽しませます。
中田さん「(Q.ピッコロモンドで一番人気は?)やっぱりアップルパイですね。多い時は1500とか2000とかいくこともありますけど。お店一番の人気商品は、創業時からそのままの製法で作られるアップルパイ。その香ばしい香りが店内を包み多くの人々を惹きつけています」
お客さんアップルパイが有名と伺ったので気になって買いに来ました。
お客さん「(Q.何が好き?)アップルパイ(Q.今日の午前中最後ですけどあってラッキー?)ラッキーでした。欲しい個数があったので」
多くのお客さんに愛され続けているピッコロモンド。工房の中では4人の職人たちが黙々と作業を続けます。アップルパイが焼きあがるまでの短い時間を使い朝食をとります。
中田さん「大会が近くなったらさつま芋、白米からさつま芋に切り替えるんですけど」
大会が迫る中、手元にある焼きたてのアップルパイには目を向けず計算されたメニューで食事制限を行います。そんな中田さんをそばで支えている妻の香織さんはジムに通い始めたのをきっかけに、前向きな人生を送っているのではと言います。
香織さん「筋トレを2年前くらい前にはじめて自分に自信が出てきて明るくなった感じはありますよね。仕事以外に一生懸命没頭できる趣味ができて良かったと思ってますね。是非日本一になってほしいと思います応援してます」
中田さん「(Q.大会終わったら何か食べたい物ってあるんですか?)甘いものが食べたいですね。還暦の60歳ですし何か今までやったことのない事をチャレンジする事も良いのかなと思って。また違った世界が見えるんじゃないかと思って」
ベストボディ・ジャパンは健康美の身体を競う日本で最も注目を集めるボディーコンテストのひとつです。この大会は、他のコンテストと比べてポージングが厳しく審査されます。男女それぞれ3つの部門の階級、年齢別で分けられるのが特徴です。
男性の場合は引き締まった筋肉の仕上がりや全身の筋肉バランス。女性の場合は引き締まった筋肉に加えて女性らしい美しさのあるスタイルを審査します。中田さん運を天に任せて何とか予選を通過できるように頑張りたいと思います。
モデルジャパン、レジェンドクラスの60歳無制限に出場した中田さん堂々としたポージングで観客を魅了します。結果は、、、予選敗退。初めて出場した全国の舞台で晴れやかな表情を見せていました。
今大会、県勢では男子、ベストボディ・ジャパン、ゴールドクラスの50歳から59歳で、仲村調(なかむらさとし)さん、女子、モデルジャパン、クイーンクラスの50歳から59歳で、平敷里美(へしきさとみ)さんが、各部門でグランプリを獲得しました。
中田さん「今持ってる力は、すべて出し切ったと思います。とてもいい経験になりました。何年か続けて最終的にはファイナリストに残れるように頑張りたい」
過酷なトレーニングから解放され、ホッとした表情を見せる中田さんでした。
大会から6日後、ピッコロモンドが協賛する石嶺音楽祭が行われ地域の若者たちが日ごろの成果を披露しました。大人気のピッコロモンドのアップルパイはここでも売り出され、あっという間に完売しました。
地域に愛され続けている小さなベーカリーショップピッコロモンドで今もなお高みを目指し挑み続ける中田さん。今後もマッチョなパン職人の活躍に目が離せません。