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経済に関するニュースをわかりやすくコンパクトにお伝えするビジネスキャッチーです。きょうから10月に入りましたが、値上げのニュースから。帝国データバンクのまとめです。

こちらのグラフをご覧ください。縦軸が値上げされた商品の数、横軸が1月から12月までを表しています。まずは2022年と23年のグラフを見てみます。赤いラインの22年は1月から12月までに値上がりしたのは2万5768品目でした。続いて青いラインが23年です。

毎月急激に値上がりしているのが良く分かりますが、この年は3万2396品目が値上がりしました。年間3万品目を超える値上げはバブル崩壊後の過去30年間でも類を見ない規模で、記録的な値上げラッシュとなりました。そして今年のグラフ9月までを見てみましょう。

先月までの9カ月間で値上がりしたのは9095品目で、この水準でいくと今年の値上げは記録的な値上げラッシュとなった去年の半分に留まりそうだという事です。そしてきょうから値上げされたのは2911品目。10月としては22年度以降で最も少ないものの、今年4月を上回る半年ぶりの値上げラッシュとなりました。

主なものを見ていきましょう。帝国データバンクのまとめでは主要食品メーカー195社で家庭用を中心とした10月の値上げは去年10月と同様に「ハム・ソーセージ製品」など、加工食品で大規模な値上げが発生しました。

今年の値上げの要因で最も多いのが「原材料高」で、全体の92.7パーセントとなっています。特に深刻だったのが猛暑や干ばつによる不作を理由に、チョコレートやコーヒーなどの原料価格の上昇が見られました。

今後の見通しについては高い上昇率が続く食品の値上げに対して実質賃金が伸び悩む家計では消費者の買い控えが続く傾向で「値上げ疲れ」の消費行動が定着していると見ています。その結果今年通年の値上げ品目は去年の4割程度の水準になりそうだということです。

確かに、あれもこれも値上で正直1回の買い物で使う金額が増えたなというのが実感ですよね。