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太平洋戦争当時、日本人の親と生き別れた無国籍のフィリピン残留2世の姉妹が日本国籍の回復を認められていたことが分かりました。

太平洋戦争中に日本人の父親と生き別れたフィリピン・リナパカン島に住むモリネ・エスペランサさん(86)とリディアさん(84)の姉妹は、2024年9月18日付で、戸籍を新たに作る「就籍」が那覇家裁に許可され日本国籍の回復が認められたことが関係者への取材でわかりました。

2人の父親は、戦前にフィリピンに渡った沖縄出身の盛根蒲太さんで、1945年に戦死していました。戦前の国籍法では、父親が日本人の場合は子どもも日本国籍になりましたが、父親の戦死や強制送還で手続きができず、残留2世の多くが無国籍状態となりました。

2024年5月、在フィリピン日本大使館の総領事が、2人のもとを訪問し、一日も早い国籍回復に向けた支援を約束していました。今回、様々な証拠や証言をもとにモリネさんの父子関係が証明されたということです。

一方で、戦後79年となる現在も、フィリピンには日本にルーツを持つ無国籍者が400人以上も残されています。支援団体によりますと他に県人2世とみられる3人が国籍回復に向けて那覇家裁で就籍を申請中だということです。