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日本人の2人に1人がかかるとされる「がん」。この病気について正しく知ることで健康や命の大切さを考えてもらおうと、沖縄市の中学校で出前授業が開かれました。

講師は「せっかく助けられた命なので、そのことをみなさんに伝えて、みんなががんにならない生活を選ぶように。もしそうなってもあきらめずに生きていけるように」と話しました。

沖縄市の安慶田中学校で開かれた出前授業には、2年生およそ100人が参加しました。授業では、2度のがんを経験した豊見山博子さんが講師をつとめ、30代で直腸がんが見つかり、手術や抗がん剤治療を経て職場復帰したものの、50代で膵臓がんが発覚し、最も重いステージ4と宣告されたあとも家族や友人などの励ましを心の支えに「がん」に対して自分らしく向きあった自身の体験を語りました。

そのうえで、豊見山さんは、「がんは早期発見が大切でどんなに困難なことでも諦めずにチャレンジすることで夢を叶えることができる」と呼びかけました。

このあと生徒たちは、グループに分かれて身近な人が、がんになった場合自分にできることは何か考え、がん患者に対して思いやりを持ち、支え合うことの大切さを学びました。

授業を受けた生徒は「最初は何も知らなかったから、とてもきつくて治らない病気だと思っていたけれど、この話を聞いてあとは、周りの支えやいろいろなものがあって、治せる病気だと思いました」と話しました。

別の生徒は「私も命は大切にしていこうと思いますし、周りの人に接し方や共感を持って過ごそうと思いました」と話しました。

生徒たちは、経験者の思いに触れたことでがんや健康に対する正しい知識と理解を深めたようでした。