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琉球の貴重な動植物を紹介する「リュウキュウの自然」です。案内は動物写真家の湊和雄さんです。よろしくお願いします。

湊和雄さん「よろしくお願いします」

さて今回のテーマはこちら「やんばるの固有種が8種に」

湊和雄さん「今月、日本鳥類学会より『日本鳥目録第8版』が出版され、ホントウアカヒゲが、やんばる固有種になりました。これまで奄美大島などに生息しているナミアカヒゲの亜種という扱いでした。これで、やんばるの天然記念物16種のうち半分の8種がやんばるの固有種ということになりました」

大発見ですね!

湊和雄さん「つまり、8種の天然記念物は、地球上でやんばるだけでしか見られない存在ということです。今回はその8種を紹介します」

貴重ね映像盛りだくさんです、さっそくVTR見ていきましょう!

湊和雄さん「これがホントウアカヒゲの雄、成鳥です。これまでは奄美大島、徳之島などに生息するナミアカヒゲの亜種という扱いでした」

リュウキュウの自然「やんばるの固有種が8種に」

湊さん、亜種とは?

湊和雄さん「亜種というのは、同じ種類だけど地域によって少し姿が異なる集団のことです。これまでもナミアカヒゲと別亜種、別種と両方の説がありました。しかし、今回日本で最も権威のある学会から別種、つまり、やんばる固有種とお墨付きが出た訳です」

湊和雄さん「今年3月のリュウキュウの自然でも紹介しましたヤンバルトカゲモドキも、これまでの沖縄諸島に生息するクロイワトカゲモドキからヤンバルトカゲモドキとして独立してやんばる固有種(古宇利島を含む)となったばかりです」

リュウキュウの自然「やんばるの固有種が8種に」

今年2種も発見があったんですね、すごい!

湊和雄さん「こちらは、日本のカエルで最も美しいとも言われるオキナワイシカワガエル。以前は、奄美大島産と合わせて同じイシカワガエルと扱われていました。それが2011年に、アマミイシカワガエルとオキナワイシカワガエルにそれぞれ独立して、やんばる固有種となりました」

リュウキュウの自然「やんばるの固有種が8種に」

湊和雄さん「オキナワトゲネズミも、かつて奄美大島産、徳之島産と共に、トゲネズミと扱われていました。それが2001年にオキナワトゲネズミとして独立し、やんばる固有種となりました。」「このように、21世紀に入ってから4種類もやんばる固有種が増えています」

残りの4種類も紹介お願いします。

湊和雄さん「やんばるの希少動物の代表的な存在とも言えるヤンバルクイナ。1981年に新種として発見されました」

リュウキュウの自然「やんばるの固有種が8種に」

このコーナーにもよく出てきます馴染み深いですよね。

湊和雄さん「その後、他の地域で見つかったりしましたが変更はありません。その2年後の1983年に、やはり新種として発見されたヤンバルテナガコガネ、他の地域で見つかったり、大陸の近縁種の亜種だなどの変更はありません。」

湊和雄さん「ナミエガエルは1901年に学名が記載されました。その後もカエルの共通種の多い奄美大島、徳之島などでも、近縁種は見つかっていません」

リュウキュウの自然「やんばるの固有種が8種に」

湊和雄さん「ノグチゲラは1887年に記載されたやんばるでは最も早くに記載された種類の鳥です、やんばるでは唯一特別天然記念物指定の動物です。その後も130年以上、他の地域では見つかっていません。しかし、推定生息数はヤンバルクイナよりも少なく絶滅の危機に貧しています」

21世紀に入って4種もやんばる固有種が増えたのは何故でしょう?

湊和雄さん「かつて生物の分類は形態分類という主に外見の違いで行っていました。しかし、近年DNA解析の手法が取り入れられるようになってきました。その影響が大でしょう。」

山原の森は固有種の宝庫ですので、このまま環境を守っていきたいですね。そんな湊さんのやんばるの貴重な動植物を集めたやんばるの写真展のご案内です。

湊和雄さん「今月26日から10月7日まで東京新宿のOM SYSTEM GALLERYで写真展「亜熱帯やんばるー多様性の森」を開催します。52点の大型プリントと動画を展示します」

湊さんの作品大きなサイズで見ると迫力ありますからね。もし、この時期、東京にいらっしゃる方は是非ご覧になってはいかがでしょうか?

入場は無料ですよこちらのQRコードからも詳細確認できます湊さんぜひ沖縄でも開催してください

今回も貴重な映像ありがとうございました。リュウキュウの自然でした。

リュウキュウの自然「やんばるの固有種が8種に」