以前、このコーナーでご紹介しました、嘉手納町とジモティーが連携して、粗大ごみを減らそうという取り組み。県内では、そのサービスが浸透しつつあります。今回は、中城村との連携の様子を取材しました。
「粗大ゴミの貰い手が見つかる夢のようなサービスがあるらしいんだけど、本当だと思う?」
「いやー、多分厳しいんじゃないですかね、ゴミの現状もヤバイみたいですからね」
中城村 新垣さん「儀間さん、実はあなたが座っているそのイス、粗大ゴミだったんですよ」
「えー!」
中城村 新垣さん「しかも、ここにある家具全て、引き取りでが決まっているんですよ!」
「えーー!」
ということで、取材班が向かったのは中城村役場。担当者に案内され、ある部屋に入ると…
中城村 狩俣さん「イスとかテーブル、あとソファーもあったりします実際に家庭で使われているような家具が多かったりします」
綺麗に並べられたイスやテーブル、実はこの家具、粗大ごみとして捨てられてたモノなんです。
中城村 狩俣さん「各家庭で不要になったものですね、実際に使われなくなったもので状態がいいものをリユースという形でネット方に出したり、皆さんに提供しているようなかたちですね」
中城村では、地域情報サイト「ジモティ―」と去年の9月に協定を締結。ジモティーは、不要になった所有物をインターネットに掲載して譲りたい人と、譲り受けたい人をマッチングする地域密着型の掲示板サービスのこと。
個人でのやり取りと思われがちですが、いま全国で、180を超える自治体と連携していて県内では、嘉手納町と中城村、南城市が協定を結んでいます。実は中城村では、年々増え続ける粗大ごみに、頭を悩ませていました。
中城村 宮城さん「粗大ゴミの回収量で言いますと平成26年度で約70t、令和5年度で230tということで、それに伴って粗大ごみを処理する経費の方も大きくなっている現状です」
中城村の粗大ごみの量は、(過去のグラフデータ)人口の増加に伴い増え続け、10年前の2014年度と比べると、ここ数年はおよそ3倍以上に。これだけの量を処理するには年間700万~800万円を超える経費がかかり、村の財政を圧迫する事態に。
そこで白羽の矢が立ったのが、「ジモティ―」だったのです。
中城村 宮城さん「令和5年度で前年度よりも約40トンの粗大ごみの回収量の削減に繋げる事が出来ました」「村民のリユース意識の向上に繋がったと実感しております」
この日、村の担当者がトラックを走らせ向かったのは村内の粗大ごみが集まる処理施設「青葉苑」、施設の中まで進むと粗大ごみとして捨てられたイスやテーブルがありました。
中城村 狩俣さん「破れているところがないかとか、裏面とか確認してきれいな状態のものを使えるようにしています」
担当者の確認作業が終わると、回収したイスやテーブルを積み込み役場へ戻ります。ここで終わりかと思いきや.。
Qいま、何をしてるんですか?新垣さん「ちょっとネジがゆるいので、しめ直ししてますね」
飛び出たタグを取る作業も。リユース出来そうな粗大ごみを、ただ回収するのではなく、きめ細かいメンテナンスまで行う担当者。「粗大ごみを減らし、長く使ってもらいたい」そんな思いが、行動に現れています。
「ジモティー利用者の声」Qこちらに来た経緯は?女性A「ジモティー。友人が椅子を探していたから持っていってあげる」女性「(このサービスは)ありがたいとっても、ありがたいですね」女性「朝チェック、また昼間チェック、夜チェック、おばあちゃんですけど」(スマホ片手に)女性「ネットを使えないと出来ないので、教えてあげますよ(笑)」
ジモティー広報 宮本さん「他県と比較しましても、沖縄県民の皆様には、地元利用頻度高くご活用いただいていると考えております。」「ゴミ減量を実現するために、今後より多くの自治体さんと連携していきたいと考えています」
中城村 宮城さん「処理する人からしたらゴミの処分料がかからないですし、また欲しい人から無料や安くてもらえるっていうのもあるので、一石二鳥というか、そして村の方もゴミの削減に繋がる、そういったのがあるのでぜひジモティーを活用して、リユースをしていただければなと思います」
ジモティーを活用した自治体がどんどん増えていますね。沖縄の粗大ごみの減量に繋がっていくのか今後も注目していきたいと思います。
SDGsプロジェクト #4 嘉手納町×ジモティー ごみ削減に奮闘嘉手納町のリユース実証実験で好結果 ビジネスキャッチー