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有事や訓練の使用を念頭に空港や港を整備する「特定利用空港・港湾」の指定が全国各地で進むなか、与那国町議らが空港などの指定を求め8月27日、県に整備を進めるよう要請しました。

国は、有事や訓練で自衛隊の使用などを念頭に整備する「特定利用空港・港湾」として全国各地の民間空港や港の指定を進めています。与那国町では、与那国空港や島の西側に整備計画がある大型の港などが、候補になっているとみられます。

与那国町議会は6月、国の特定利用空港・港湾に町内の港や空港を指定するよう求める意見書を賛成多数で可決していました。議員らは、8月27日午後、県庁を訪れ、前川土木建築部長に意見書を手渡しました。

前川土木建築部長は「意見書には『有事』『住民の全島避難』という記述もあるが、土建部としては民間の需要を整備の指標として考えている」と述べました。県は、このような認識を示し与那国空港の拡張について「具体的な整備の予定はない」と応じました。

一方、議員からは港の新設などを進める声が上がりました。与那国町議会・嵩西議員は「国が(特定港湾の候補として)目を向けている間に、(島の)南側に新たな港を造りたい。それが要望」と述べました。

特定利用空港・港湾に関しては、国が2024年4月に第1段を発表し、県内からは那覇空港と石垣港が指定されました。そして、8月26日に第2段として鹿児島県の8カ所など12カ所の指定を発表しましたが、今回は、県内からの指定はありませんでした。

今回の追加指定について前川土木建築部長は「注視して検討材料にしたい」と述べるにとどめました。