続いては、沖縄のおとなり、台湾の様々な情報をお届けする「わんさか台わん」です。今回は、旧盆には欠かせないお供え物をめぐる話題や、民族文化に触れるイベントについてお伝えします。
雲林県 北港朝天宮 ものすごい勢いで山盛りのフルーツに手を伸ばす人々!こちらは、雲林県のお宮で開催された無料の「フルーツ詰め放題イベント」です。お盆であの世から帰ってくる先祖や供養する人がいない無縁仏へのお供えものにと100人以上が押し寄せました。
長さ20メートルのテーブルにはスターフルーツやドラゴンフルーツなど10種類の果物合わせておよそ4000キロが用意されましたが3分間で売り切れとなったそう。
想像以上の盛況ぶりは近年の物価の高騰と、台風の影響で青果の価格が3倍になったことも関係があるのではとの見方も。それにしてもこのフルーツ詰める人々の気迫は「あの世からやってくる悪霊より怖い!」と話題になりました。
フルーツやお菓子に並んで台湾のお盆のお供え物に欠かせないのが「豚の丸焼き」。最近では、環境保護や衛生面を考えお供え物のあり方も変わってきました。こちらの、お宮では豚の丸焼きの代わりに、プラスチック製の豚を準備しました。体の部分は、保存しやすいようパックされたソーセージなどで覆われています。
お宮を訪れた人「子ども達を怖がらせることはありませんよ!」
お宮を訪れた人「同じ豚肉なので驚くことはない。少しかわいいとも思います。」
お盆の季節は、毎年多くの人が様々なお供えものを用意しますが形は変わっても、あの世から帰ってくる霊をもてなそうという気持ちは、今も変わらず受け継がれています。
花蓮県北部などで古来から生活している民族「タロコ族」の文化を知ってもらおうと、企業とタッグを組んだイベントが開催されました。
企業総経理 李坤炎さん「このイベントでは、私たちの友であるタロコ族の方々が手塩にかけた農産品や芸能を自ら披露してくれます。」
特産品の紹介や、民具の手作りワークショップなどおよそ30のブースが設置され、多くの人で賑わいました。今年4月の大地震を機に人々の結束はより強いものとなったといいます。
花蓮県秀林郷長 王さん「災害後は組織もより拡大しました。今回ブースで取り扱っている農産品は私たち秀林郷が農家の方々に自然農法についてのアドバイスをしてできたものです」
伝統を繋いで来た人々の文化を尊重し、協力しながら地域の活性化に向けた取り組みが進められています。