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再建が進む首里城の今と人々の復興への思いを紹介する『週刊・首里城』です。今週は平成と令和2度の復元に携わる82歳の最年長宮大工の想いに迫ります。

2026年秋の完成に向けて一歩一歩着実に進む再建工事。今月15日からは正殿の屋根に赤瓦を取り付ける瓦ぶきの作業も始まりました。職人たちが手作業で一枚一枚重ねるようにして赤瓦を設置、ヒノキの白い首里城から在りし日の首里城を彩っていた鮮やかな朱色の屋根が再び姿を見せ始めています。

第8回 週刊首里城「82歳の最年長宮大工 2度目の復元に賭ける想い」

木工事も一段落した今週、木材加工場で黙々と作業をしているのは?

Q「現在おいくつですか」外間義和さん「82歳です」Q「大工を初めてどのくらいですか?」外間義和さん「もう忘れちゃったけど二十歳からやっています」

この道62年八重瀬町出身の大工、外間義和さん。「平成の復元」にも携わっていて宮大工の中では最年長です。

宮大工最年長82歳、外間義和さん。スタミナ源は!?週1のジム通い・にんにくドリンク!

正殿の柱や梁(はり)は、金属製のくぎを使わずに切り込みを入れた木をはめていく伝統工法の「木組み」で作られています。

第8回 週刊首里城「82歳の最年長宮大工 2度目の復元に賭ける想い」

外間義和さん「全部長さが決まっている。取り残すと入らない、取りすぎると動くしギリギリの範囲でやっています」

直径40センチメートルもある柱に穴をあける作業も任されてました。使っている道具も特注です。

外間義和さん「柱がこのくらいですから普通のノミだと木の中に入って木槌が振れないです。全部穴の中に入ってしまうから」

第8回 週刊首里城「82歳の最年長宮大工 2度目の復元に賭ける想い」

Q「大切な道具ですね」 外間義和さん「そうですね、これがないと仕事ができないです」

5年前、年齢を理由に一線を退いた外間さん。再び大工の世界に戻ってきたのは?

外間義和さん「友達から起こされてテレビを見ろ!テレビを見ろ!と、何かと思いテレビを見たら(首里城が)燃えていた。それからは声も出ないし」

「平成の復元」当時48歳熟練の域に達していた外間さんも約2年半の作業を終えた日には、大工みんなで手を握り合い喜びで涙があふれたといいます。復元へ声がかかった時は「私にできることがあるなら」と二つ返事で引き受けました。

第8回 週刊首里城「82歳の最年長宮大工 2度目の復元に賭ける想い」

外間義和さん「僕らの時代は(技術は)習うんじゃなくて盗んでいた。今の子たちは学校で習っていて呑み込みも早い」

今度こそ何百年も愛され続ける首里城に仕上げたい、そして2度目の経験だからこそ伝えたいこともあります。

外間義和さん「技術を残したい」「(大工の)技術は柱の中に隠れてしまう、若い人たちには技術はそういう中にあるんだと伝えたい」

見えない部分こそ手を抜かない何百年後も残る技術を残すために外間さんはきょうも現場に立ちます。

第8回 週刊首里城「82歳の最年長宮大工 2度目の復元に賭ける想い」

木工事は年内までつづくそうです。残念ながら外間さんは建方に参加できない(年齢もあるので)でも棟梁が止めるまで最後まで木材の加工を続けて最後まで多くの技術を伝えたいと仰ってました。

首里城公園では夏休み期間中、首里城の歴史や琉球王国の文化を楽しみながら学ぶことができる「首里城公園自由研究帳」を園内で配布しています。(7/20~8/25)詳しい情報はぜひ首里城公園のウェブサイトをご覧ください。


学習用コンテンツ | 首里城 ‐ 琉球王国の栄華を物語る 世界遺産 首里城

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第8回 週刊首里城「82歳の最年長宮大工 2度目の復元に賭ける想い」