首里城再建の過程と人々の復興への思いを伝える『週刊・首里城』今週は首里城公園内のガイドツアーを通して復元の今を伝える「案内人」を紹介します。
本格的な夏が到来!厳しい日差しが新たな正殿の屋根へと降り注ぎます。着々と進む令和の再建。日々 変化する”正殿の姿”を発信し続ける人がいます。
ツアー冒頭自己紹介「自己紹介させていただきます 私、首里城公園ガイドの照喜名と申します」
参加者「すごい(名前)ですね~」
照喜名さん「これで照喜名と呼びますが沖縄では普通にある名前」
首里城公園のオフィシャルガイドを務める照喜名一(てるきな・はじめ)さん。公園内をめぐるガイドツアーを担当しています。
首里城公園解説員 照喜名 一さん「首里城に来ること自体が楽しみだし 復興の様子を仕事上見ているということがこんなにうれしい 幸せなことはないと思っている」
ツアーに同行させてもらうと、あることに気が付きました。
焼けた龍頭棟飾の前「このような大きな頭なのでこれをいっぺんに焼き上げる窯がない。こんな大きな窯はどこにもない。それでも”かまわない”と言ったかどうかは分からないですけど”かまった(困った)”わけですね」
それは”駄洒落(だじゃれ)”です。
首里城公園解説員 照喜名 一さん「家族は全然聞いてくれない。しかし初めて会うお客さんは新鮮なのか笑ってくれる」
お客さんの反応は正直微妙?ただオフィシャルガイドとしては例外的に許されているというこのダジャレ。現在、瓦を葺くため下準備が進む再建現場にちなんだものも。
首里城公園解説員 照喜名 一さん「もうそろそろしたら赤い瓦がのっていく、二層の屋根に瓦がのっていくと前と”変わらない”首里城が見えてくるわけでございます。お跡がよろしいようで」「こちらですね~総ヒノキですね」
そんな照喜名さん、ガイドとして特に伝えたいと話すのは、2年後の秋に向け歩み続ける、『今だけの首里城』です。
首里城公園解説員 照喜名 一さん「木材というのは山から切ったあとに伸びたり縮んだり曲がったりひび割れも当たり前のように どんどん形が変わっていく。その形が変わっていく木材を一つ一つ吟味しながら同じサイズ同じ形で再現して1mmの狂いもなく現場で合わせていく。これは私も現場に立ち会ったが神業だった」
最後に、県民に届けたい思いを教えてくれました。
首里城公園解説員 照喜名 一さん「歴史・文化・祈り。自分を知るために、そうだ首里城へ行こう」
「知人や友人に「ぜひ首里城に来てくれ。私はガイドしているぞ!」と言うと みんなにっこり微笑んで『照喜名さん~完成したら必ず行きますね』というんですね」「しかし、完成したら首里城は100年も200年、300年と変わらぬ姿があるだけ。今は刻々と変わっていく首里城。歴史的な瞬間に今立ち会っている今の首里城をぜひお見逃しなく来て欲しいと思う」
今しか見られない姿をみんなと共有したい。照喜名さんはきょうも首里城の魅力、そして復興の今を伝えます。
首里城公園では、照喜名さんを始めとした首里城のエキスパートがガイドを務めるツアーを毎日行っています。詳しくは首里城ぐるっとツアーで検索してみてください。