再建が進む首里城の今と人々の復興への思いを紹介する『週刊・首里城』です。今週は「好き」の気持ちを活力に 日々仕事に全力で向き合う若き宮大工の思い」を紹介します。
梅雨空のもとセミの鳴き声も聞こえ始めた今週、素屋根の中では トントントン(釘を打ち付ける音)リズミカルな音を響かせるのは、先週から始まった「土居葺き」と呼ばれる工程です。
来月にもスタートする瓦ぶきの下準備で屋根と瓦の間に薄い板を打ち付けることで 雨水などの浸水を防ぎます。あの美しい「朱色」を取り戻すための塗装の作業も着々と進行中。ころどころ黒く塗られた部分も目立つようになってきました。
宮大工 小松優喜さん「小さい頃から大工になりたかった。物を作ることが好きで」
福岡県出身・この道3年の宮大工 小松優喜さん(24)幼い頃から工作が大好きで 小学生の頃から抱いていた大工になるという夢を叶え、去年10月、正殿の再建現場に入りました。
木材の加工から据え付けに至るまで様々な工程に携わってきた「若手のホープ」です。現在小松さんが担当するのは、正殿3階部分の壁や床などを張る内装工事。狭~い内部、中に入るのも一苦労です。
宮大工・小松優喜さん「『女性なのにすごい』『女性だけどすごい』じゃなくて、ただすごいと言われる大工さんになりたい」
小松さんが自分に求めているのは「確かな技術」
宮大工 小松優喜さん「失敗はいっぱいあるし、あ~あそこ失敗したとかくそ~という気持ちはよくあるが、ならもう絶対失敗しない。あの失敗はもうしない、もっとこうできるようになりたいと」
宮大工 小松優喜さん「親方の仕事や他の大工さんの仕事を見てこうやったら早いんだ、こうしてやっているんだというのを盗みながらやっている。そこは心掛けている努力は男性女性関係なくできるので頑張りたい」
努力を惜しまない小松さんを突き動かしているのは…
宮大工・小松優喜さん「好きが原動力」「いろいろ辛いことや悔しいことたくさんあるが でも好きだからもっと上手になりたいし、もっとできるようになりたい好きが自分の中の原動力になっている」「できること、見られること、盗めることがいっぱいあるのでこの現場たくさん勉強できるので、今ここにいるうちに全部覚えてやるくらいの気持ちで頑張りたい」
「好き」を力に 一歩一歩前へ首里城とともに小松さんはきょうも前進中です!
大工の仕事は【過去の仕事をどんどん未来につないでいく】ことができるところが魅力。いつか自分が携わった首里城が修理/改修される時に、未来の大工さんが「綺麗な仕事」をしていると思ってくれるよう未来に誇れる仕事をしたいと話していました。
見に来てくれる方々の反応が力になるのでぜひ現場に足を運んでほしいと話していました。
自分は沖縄出身ではないが沖縄の人たちと関わる中でこの人たちのために素敵な首里城を復元したいと思って作業している。沖縄の方々に「やった~完成した すごいね~」と言ってもらえるような建物にできるように頑張ると話していました。