県内で発生した事件事故・身近な社会問題を特集する真相フカボリです皆さんの中にも酔っ払って道端に寝てしまっている人を一度は観たことがあるかもしれません。実はこのような「路上寝」がいま、県内で増え続けていると言います。この路上寝について、現状を取材しました。儀間記者のリポートです。
公園の芝の上で横になる人々…一見、日向ぼっこをしているようにも見えますが、よく観ると全員ぐったりとしている様子が確認できます。実はこの画像、路上寝をしてしまっている人を朝方に撮影したものだと言います。
「日曜の早朝…酔っ払いがたくさん寝ています。」
この画像は、今年の4月にＳＮＳにアップされたもので、この投稿を観たユーザーからは、「これマジですか？」「いつもの事ですね」など、様々なコメントが寄せられることに。
この画像に写る人々は本当に路上寝をしているのか、そして、県内の現状はどうなっているのか…
儀間記者「時刻は午前5時を回りました。実際にSNSにあった現場に来てみましたがいました。路上寝です。複数確認できます」
休日の早朝、辺りはまだ薄暗い中、酒に酔っているのでしょうか男性3人が横になって寝ています。SNSにアップされた画像と同じ状況です。
話しかけてみると…
儀間記者「外国の方ですね、1人は起きているんですが、2人は完全に寝てしまっているような状況です」
近くにた警備員は…
警備員「（Q.よく見かけたりしますか？）公園の中だったら。新しく改修したんでこの公園。それで人工芝で寝やすいんでしょうね、多分。え、逃げていくよ…」(起き上がる外国人)
なぜ地面に寝てしまうのか…
儀間記者「実際に横になってみようと思います。あ、思ったよりヒンヤリしていて気持ちがいいですね。心地がいいと感じてしまう可能性があります」
更に路上寝の現状を調査すべく、取材範囲を広げてみると…
儀間記者「朝方の国際通りに来ているんですが、早速ですね路上寝をしている人がいます非常に危険です。危ないですよ、お兄さん。危ないですよ」
全く反応せず…
儀間記者「あちらにもいました路上寝です。完全に靴を脱いでしまっています完全にくつろいでいる様子が確認できます」
自宅だと思ったのか。店前で座り込む人も…
儀間記者「危ないですよ、大丈夫ですか？起きれますか？大丈夫ですか？」
座り込む人「久しぶりに酔った。大丈夫そうに見えます？」
儀間記者「ちょっと酔っぱらってるかなという感じなんですが」
座り込む人「めっちゃ酔っぱらってる」
儀間記者「どれくらい飲んだんですか？」
座り込む人「いっぱい」
儀間記者「気を付けてくださいね、スリとかに遭う可能性もあるみたいなので気をつけてください」
座り込む人「お兄さん好き」
突然の告白…
儀間記者「あちらにも路上寝がいました、植木にもたれかかった様な形で完全に寝てしまっていますね、そして足元をご覧ください。荷物が完全に落ちていまっていますね、非常に危険な状況です」
荷物がむき出しに…
儀間記者「お兄さん、お兄さん、危ないですよ、荷物。危ないです」
全く呼びかけに応じず…
儀間記者「あちらにもですね、路上寝がいました。完全に足が道路にはみ出してしまっています。非常に危険な状況です。」
足が道路に…
儀間記者「お兄さん、大丈夫ですか？ 呼びかけに全然応じませんね…」
警察「緊急110番です、事件ですか事故ですか？」
儀間記者「久茂地の大西駐車場付近で路上寝してるがいて…足が道路にはみ出していて危ないんですよ」
すぐ近くを車が走行…十数分後、警察が到着
警察の呼びかけにも応じず。警察に付き添われ千鳥足で帰宅。
VTRを見るとかなり路上寝が多い印象でしたが、実際、県内では増えているんでしょうか。
儀間記者「はい、取材をした体感としても、かなり多い印象でしたがデータで見ても増えているのが分かります。こちらは車道や歩道、住宅や店舗の軒下など、屋外での路上寝に対する、110番通報件数になります。2023年は、年間で7000を超える通報件数となっていてこれは1日におよそ20人程度が路上寝で通報されている事になります」
かなり多いですね…
儀間記者「また、今年に入っても、4月末現在で既に1730件の通報があることが分かっています」
路上寝をする事で、どのような危険性をはらんでいるのでしょうか
儀間記者「はい、VTRにもありましたように、まず、車にひかれるなどの事故に繋がってしまう危険性です。去年は路上寝をひいてしまう事故が県内で８件発生していてそのうち１件が死亡事故に繋がっています。事故件数でみると全国平均の2.7倍と、「全国で２番目に多い」という結果になっています。 また、今年に入っても既に5件の事故が発生していて、今年の３月には那覇市内で、７０代男性が車を運転中に道路に寝ていた２０代の大学生をひく事故があり大学生は左手足の骨を折る重傷を負っています」
非常に危険ですね…
儀間記者「また、事故以外にも窃盗に遭う危険性もあります。去年、路上寝を狙った窃盗事件は４９件発生していて今年に入っても既に５件発生していることが分かりました。また、ことしの５月には早朝５時すぎ、那覇市内のパーキングで寝ていた２０代の男性が現金が入った財布や携帯電話を盗まれる窃盗事件が発生しています。この事件では、目撃者からの通報で５４歳の男が窃盗容疑で逮捕されています」
確かに、このように荷物がむき出しになった状態で路上で寝ていたら、窃盗に遭う危険性も高そうですね。
儀間記者「そうなんです。路上寝については酒に酔って寝てしまう事が大半なことから、県警では「飲酒する際は深酒せず、適正飲酒を心掛けてほしい」と呼び掛けていて、また、同僚や友人が酔い潰れてしまった場合は、「1人で帰さず自宅まで送り届けるか、家族に連絡して迎えに来てもらう」などの対応を呼び掛けています」
私たちが路上寝を見つけてしまった時はどうしたらいいのでしょうか。
儀間記者「はい、もし皆さんが路上寝を見つけてしまった時は「躊躇することなく110番通報してもらいたい」と県警では呼び掛けています。ただ、対象者に声掛けする場合はトラブルにならないように気をつけてください。悪酔いしている場合は、そっと110番通報という対応がベターかもしれません。また、警察が現場まで到着するまでの間に路上に寝ている人が事件・事故に遭う危険性もあることから、状況によっては、到着までは、「見守り活動にご協力いただきたい」としています」
これから梅雨季節で蒸し暑い夜が続きますし、路上寝し易い環境が夏にかけて続いていきますので路上寝が増えないようにまた、路上寝が原因の事件・事故が起きないように私たちも心掛けていく必要がありそうです。
