さて、あすからゴールデンウイーク後半です。お天気が良ければ、マリンレジャーを楽しむという人もいると思いますが、県内では、海での事故がここ数年増加していて去年亡くなった人の数が、過去10年で最悪となっています。安全にマリンレジャーを楽しむための注意点を県警に聞きました。
強い日差しが照りつける県内のビーチは、観光客・地元の人を問わず多くの人でにぎわっています。
観光客「暖かいしきれいでびっくりしました。東京の出身で神奈川にしか行ったことなかったがレベルが違いました」「4つくらいビーチにいきました」「最終日の追い込みで海に来ました」「すごくきれいですね。群馬県は海がひとつもなくて子どもたちもテンションがあがって、もう関東の海に入れないですね」
楽しい海でのレジャー。しかし海を見守る関係者は手軽にできるからこそ思わぬ事故に繋がる危険があると注意を呼びかけています。
県警本部地域課 保里武志次席「発生件数、罹災者数、死者数ともに前年を上回っており、水難事故の防止対策が必要な状況です」「昨年交通事故で亡くなった方は36人でその数を上回る深刻な状況になってます」
県警本部地域課で水難事故などを担当する保里武志次席は、県内の海の事故の状況は過去最悪の状況だと話します。
過去10年の水難事故件数・罹災者数をみてみると、2014年の発生件数は67件だったのに対し、去年は116件と大幅に上昇しています。罹災者数に至っては去年までの10年間で2倍以上に増えました。死亡した人の数も去年は統計を取り始めてから最も多い59人となっています。
先月27日、糸満市の大渡浜海岸でスノーケリングをしていた県内に住む40代男性が沖合200メートルの場所から戻れなくなり溺れかける事故がありました。幸い男性は異変に気付いた友人に助けられましたが、一歩間違えるとそのまま溺れてしまっていた可能性もあります。
ことしに入って発生した水難事故は18件で死亡・行方不明者はすでに8人と、過去最悪だった去年の同じ時期を上回っています。これ以上の事故をなくそうと、警察や海保、関係団体が訪れた観光客などにマリンレジャーを楽しむ際の注意点が明記されたチラシを配って呼びかけました。
県警本部地域課 保里武志次席「お酒を飲んでいる状態とか体調不良の時には、水に入らないよう気を付けて欲しいと思います。泳ぐ際には浮き輪やライフジャケットなどの浮力体を身に着けてほしいと思います。」
多くの事故に共通するのは自然海岸で発生していて、ライフジャケットを着けていない点だといいます。万が一流されてしまった時に助けを呼ぶために、携帯を防水ケースに入れて連絡手段を確保することも大切です。また、水の近くでは子どもから絶対に目を離してはいけません。
県警本部地域課 保里武志次席「泳ぐ際には監視員のいる海やプールで泳ぐようにしていただきたいと思います。ひとりで泳がず複数人で遊泳してほしいと思います」
家族や友人との楽しい思い出が悲惨な事故に塗り替わらないよう、海で遊ぶときには当たり前のルールを守り、万が一の事態への備えを万全にしておくことが何よりも大切です。
去年県民の水難事故原因で最も多かったのが「釣り・潮干狩り・素潜り」などの魚とりで、県警などは例え水に入らなくてもライフジャケットを着けて事故にあわないようにしてほしいと呼びかけています。